海・里そろう“宝島” 壱岐市で生ウニ、壱岐牛を味わう
「島の味」は現地でこそ
壱岐は、四方を囲む海が運ぶ食の幸の宝庫。加えて肥沃な大地も田畑の旨味も提供してくれる。新鮮な「島の味」は持ち帰りができない。“食の宝島”壱岐を訪れ、現地でこその喜びを味わおう。
壱岐には海女文化が根付き、古くから海女、海士が活躍。今もウニやアワビ、サザエといった高級食材が4―10月に水揚げされる。
なかでもウニは必食もの。4―6月にはムラサキウニが、7―10月には“幻のウニ”と呼ばれる貴重なアカウニが旬を迎え、この時期に味わえる「生ウニ」は多くのファンを抱える。熱々のごはんに生ウニを乗せた「ウニぼっかけ」は壱岐ならではの味わい。海女の豊漁祈願でお供えしていた料理が由来の炊き込みごはん「ウニめし」などでもその旨みを楽しめる。ウニと味噌を混ぜ合わせた幻の珍味「がぜみそ」はここだけのお土産。
海の幸はこのほかにも四季の旨味を伝える。春夏には脂の乗ったヒラマサが食通の舌をうならせる。6―10月はケンサキイカが透き通る身に独特な甘みと濃厚な旨みをたたえ、ファンも多い。ほかにも春はタイ、初夏からはイサキやイシダイも定番だ。冬は一般的にはカサゴと呼ばれるアラカブが一年の中でも一番旨みがあり、味噌汁で壱岐流の味わいを提供する。寒ブリやヒラメ、カキ、サザエ、アワビと高級食材がずらり。名産の壱岐焼酎をちびりとやれば、格別な旅の味ができあがる。
田畑からは壱岐牛。全国のブランド牛の元牛としても知られ、潮風を浴びたミネラル豊富な牧草を食べて上質な肉を蓄える。見事なサシの入った肉は濃厚な旨みと上品な甘みが特徴。ステーキや炙り焼き、壱岐牛バーガーなどで豪快に味わおう。
壱岐のもてなし料理「ひきとおし」は、地鶏のダシで食べる鍋。新鮮な野菜と地鶏、壱岐豆腐をたっぷりと味わえ、壱岐に来たことを実感できる逸品だ。
そのほか、2―10月はアスパラガス、夏から秋はメロン、秋は米、1―5月はイチゴと一年を通して野菜や果物も潤沢。なかでもアスパラガスは代表的な存在で、新鮮なら生食も可能な、食卓の人気食材だ。
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