西日本
新・観光スタイル打ち出す三重伊勢志摩
伊勢神宮をはじめ、数多くの観光スポットが点在する伊勢志摩。秋の本格的な観光シーズンを控え、宿泊拠点となる鳥羽では10月を「鳥羽の月」、10月8日を「鳥羽の日」として、多彩なイベントを実施する。戦国武将・九鬼義隆率いる九鬼水軍の居城があり、今年からARを使って鳥羽城や鳥羽湾に浮かぶ九鬼水軍の雄姿を見ることができるようになったほか、各宿泊施設もそれぞれリニューアルを行い、宿泊拠点としても充実してきた。鳥羽を中心に、新しい観光スタイルを打ち出す伊勢志摩の現状をお伝えしたい。
「天領」大分日田・天ヶ瀬で温故知新の旅
4―6月に展開されていた「福岡・大分デスティネーションキャンペーン(DC)」は地域に“あたらしい”旅の掘り起こしを促した。大分県日田市ももちろん例外ではない。おんせん県・大分の一角を担う温泉地や古い町並み、産業、食、祭事といった伝統の風土に新しいトピックというアクセントを加え、日田ならではの魅力を体感できる旅を創出している。古くて新しい、そんな温故知新の旅は、DCで高まった熱気を冷めることなく地域に、旅人に与え続けるのだ。
観光先進地・岐阜下呂が贈る心にしみる旅
持続可能―。地域の維持、そして未来への発展に向け各地で取り組みが進むが、岐阜県下呂市が展開する施策は先鋭的だ。コロナ禍以前から本格化させていたエコツーリズムは定着、持続可能、SDGsをキーワードにした取り組みは各所で評価を得ている。それを可能にしているのは徹底したデータ収集と実行力。そしてバックボーンとなる豊かな自然や温泉、文化といった地域資源だ。地域一体で地域を生かし、守る。新時代に適合したその風土は、国内外問わず旅人の心に深く染み入るはずだ。
世界遺産登録20周年記念・聖地リゾート!和歌山へ
2024年、和歌山県では世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の登録20周年を記念し、現在「聖地リゾート! 和歌山キャンペーン」を展開中だ。12月15日までの期間、世界遺産を構成する社寺を含む県内各地で特別企画展を実施するなど、県内全域でキャンペーンを盛り上げる。23年から大阪・関西万博開催の25年までの3年間を「ダイヤモンドイヤー」と位置づけ、観光県・和歌山を全国にアピールしてきた同県の折り返し点となる今年、県を挙げて周遊促進や受入環境の整備に取り組んでいる。
海と生き海を守る三重鳥羽の旅
鳥羽市の基幹産業である漁業、観光業が連携を図り、漁業者と観光事業者が抱える課題を出し合って課題解決に取り組み、鳥羽を元気にしようとする活動が活発化している。今回の特集では漁観連携にからむ鳥羽の「環境」をテーマにした研究会の内容や住民が愛着を持つ温泉街づくりを目指すための取り組み、恒例の夏の花火大会や人気の御城印の現状などを幅広く紹介する。旬の鳥羽の情報をどうぞ―。
蒙古襲来750年・歴史とロマンを感じる長崎県壱岐・松浦
時は鎌倉、大陸から元が日本へ侵攻した一度目の蒙古襲来(元寇:文永の役)から今年で750年。近年、沖に沈んだ元軍の船のいかりの引き揚げや、蒙古襲来を題材にしたアニメや映画が話題になり、長崎県松浦市、壱岐市など舞台となった地ではその歴史を今一度見つめなおし、観光へ生かそうと取り組みが進む。点在する元寇ゆかりの地を周遊すれば、食や自然、そして地域に根付く物語といった魅力と相まって目から鱗の旅ができあがるはず。日本の歴史に名を遺す蒙古襲来が節目を迎えた今、そのロマン息づく松浦・壱岐に“神風”が吹く―。
個性全開、輝き増す山陰紀行・島根鳥取西部編
「蟹取県」「星取県」に続き、辰年の今年は「とっとリュウ県」―。県の形が龍に見える?ことから、鳥取県が県内の龍ゆかりの場所をクローズアップする「とっとリュウ県」をアピールしている。島根県では美肌県を前面に、2023年に高視聴率を記録したテレビドラマ「VIVANT」のロケ地めぐりなども話題に。JR西日本が伯備線に投入した新型特急「やくも」も加わり、目的地としての魅力がさらに高まった山陰は要注目エリアだ。今回はその山陰特集後編、島根県と鳥取県西部の魅力を紹介しよう。
個性全開、輝き増す山陰紀行・鳥取東部三朝編
「蟹取県」「星取県」に続き、辰年の今年は「とっとリュウ県」―。県の形が龍に見える?ことから、鳥取県が県内の龍ゆかりの場所をクローズアップする「とっとリュウ県」をアピールしている。島根県では美肌県を前面に、2023年に高視聴率を記録したテレビドラマ「VIVANT」のロケ地めぐりなども話題に。JR西日本が伯備線に投入した新型特急「やくも」も加わり、目的地としての魅力がさらに高まった山陰は要注目エリアだ。今回はその山陰特集前編、鳥取県東部と三朝温泉にスポット。
「光る君へ」稀代の女流作家の足跡求め・滋賀大津
後世に深く濃く語り継がれる名作を描いた女流作家は、混沌とする世の中を、愛を持って駆け抜けた―。今年の大河ドラマ「光る君へ」の舞台は平安時代、紫式部の一代記を描く。平安貴族の雅なイメージとは裏腹に、権力と欲が渦巻く中、世界最古の女性文学といわれる「源氏物語」を情熱と想像力、愛を秘めて描いた紫式部。移りゆく平安の世界を懸命に生きた女性の姿が、遠く離れた現代日本に新しい光を射す。
和歌山龍神「ごまさん」に輝く夕夜景
大阪の中心部から車で約2時間、南紀白浜空港から1時間ほどの距離に位置する和歌山県田辺市龍神村。修験道の役行者小角が発見し、弘法大師が開湯したとされる龍神温泉が知られている。その一方、“紀州の屋根”とも評される稜線を縫うように走り、村を南北に縦断する高野龍神スカイライン沿いにそびえるのが「ごまさんスカイタワー」。標高1315メートルの護摩壇山に建ち、晴れた日には紀伊水道越しに四国の山々を望むこともできる絶景スポット。地元では今、昼間だけではなく360度のパノラマで眺められる夕陽と星空の名所としてもアピールし始めた。夜のテーマ体験型ツアーを開発し、ごまさんの夕景と夜景をブランド化、国内外への認知度を高め、新規顧客獲得を目指している。本特集では、ごまさんスカイタワーの夕夜景を軸に龍神村の魅力ある施設を紹介していく。