元軍に抗った「防塁」 博多に今も残る/福岡
日本を守った“鉄壁”
元寇の主要舞台として知られる福岡市博多。文永の役では、襲来した元軍に対し九州の武士たちが奮戦したものの、大きな被害が出たことが語り継がれている。この戦いで鎌倉幕府は博多湾沿いに防御のための石築地を建設。この「元寇防塁」がその後の弘安の役での蒙古襲来を防いだ。今も防塁の名残を伝える史跡が残る。博多を、日本を守った“鉄壁”から今の日本の繁栄を考えたい。
元寇防塁は1276年3月から約半年間で、九州各国の御家人により博多湾の海岸沿いに約20㌔にわたり築かれた。正式名称は「石築地」。内部に小石を詰め、陸側に傾斜をつけ海側を切り立たせている。担当した国により構造が違うという。
今も各地に防塁が残り、保存や復元の度合いなど場所によって状態は異なるが、いずれも往時の雰囲気を伝えている。
蒙古襲来ゆかりの筥崎宮近くの箱崎元寇防塁、小学校校舎から発見された博多小学校石塁遺構展示室、校舎の新築時に出土した西南学院大学遺跡元寇防塁、元寇神社近くで元寇防塁のほぼ中間点に位置する西新元寇防塁、元の主力部隊との激戦地となった百道元寇防塁、「蒙古襲来絵詞」に描かれた生の松原元寇防塁、松林の中に石が連なり埋まっている状態の今宿元寇防塁、高さ3㍍、全長約3㌔にもおよぶ今津元寇防塁。各地で様々な姿を見せる防塁に、往時へ思いを馳せる。
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