宍粟振興に注力する人たち 鉄道の復活や棚田活用―魅力発信し来訪を促す
情熱がまちを動かす
宍粟市の魅力をもっと世間に広め、多くの観光客に来てもらいたい―。そんな思いで、地域振興に注力している人たちの代表を紹介しよう。
最初にご登場いただくのは、波賀元気づくりネットワーク協議会会長の松本貞人さん。波賀町で工務店を営む傍ら、特産品の生産やまちおこしなどの分野で活動する12団体を束ねて同協議会を組織。現在、波賀森林鉄道の復活や軽トラ市による活性化に取り組んでいる。「森林鉄道開通から百年を迎える2024年に復活させたい」と意気込む。
飯見夢むら棚田の会代表の岡田初雄さんは、山々に囲まれた1300年の歴史を持つ棚田で、化学肥料を一切使わず「ほっこり幸せになるような」味わいのある米づくりに奮闘中。棚田では西播磨でも指折りのブランド米「飯戸の阜(いんべのおか)」を生産、22年には農水省の「つなぐ棚田遺産」に選定された。「美しい棚田の風景を見に来られるお客様が増えています。この景観を活用して地域の魅力を発信していきたい」。
兵庫県立国見の森公園長の萩藤徳満さんは、06年の開園準備から現在まで公園運営に携ってきた。ボランティア団体と協力し、自然保護や園内の整備維持に取り組んでいる。「県内のふるさとの森公園としては唯一、モノレールを有しています。乗車管理、車両維持管理など『安全第一』に運行していますので、ぜひお越しください」と話している。
宍粟市森林セラピー癒しの森ガイドの会会長の安原一司さんは、23年に会長に就任。16年度にスタートした宍粟市森林セラピーと併せて発足した同会に参加して活動を始めたベテランだ。「宍粟市50名山ガイドの会の会員としても活動しており、安全で安心な登山ガイドを行うことで地域づくりができれば」と、宍粟市の山のことならお任せくださいと意欲的だ。
21年より宍粟市地域おこし協力隊として活動している朴瞳さん。宍粟市の自然の魅力に魅かれて尼崎から移住し「森林セラピー」「発酵のまちづくり」を主なミッションと捉え、訪れる人が宍粟ファンになるよう努めている。「赤西渓谷で、自然界に仕込まれた心地よさを感じさせる1/f(えふぶんのいち)ゆらぎを体感していただきたいですね」と話す。
宍粟市発酵のまちづくり推進協議会副会長で山陽盃酒造専務の壺阪雄一さんは大学卒業後、大手酒造会社で営業職に従事。08年に家業に戻った。但馬杜氏の下積みを6年間重ね、14年に醸造責任者として酒造りを始めた。「最高に美味しいと思えるものを自ら造って、自信を持ってお届けしたい」がモットー。
1768年創業の山崎藩御用酒屋である老松酒造専務の前野久美子さんは、日本酒発祥の地・宍粟のまちづくりの一環として、老松ダイニングをオープン。美容や健康効果が期待される発酵食を味わえるランチを提供している。「歴史ある建物を改装した店内は、日本庭園を見ながらランチをおめしあがりいただけます。造り酒屋ならではの、発酵食尽くしの料理を楽しんでください」と呼びかけている。
兵庫県宍粟市 観光に関するお問い合わせ
公益財団法人しそう森林王国観光協会
〒671-2558 兵庫県宍粟市山崎町上比地374(兵庫県立国見の森公園内)
電話:0790-64-0923 FAX:0790-64-5011
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