豊潤な自然・歴史文化に恵まれた兵庫宍粟へ
兵庫県中西部に位置する宍粟(しそう)市。2019年に実施された「第4回全国難読市ランキング」で全国第3位、西日本第1位という"輝かしい"実績を持つ。滋賀県・琵琶湖とほぼ同じ面積を有し、その90%を森林が占める中山間地域であり、1960年代までは木材伐採や炭焼きなど林業で栄えた。近年、兵庫県内で初めて「森林セラピー基地」として認定され、セラピーロードを設けて森林を活かしたまちづくりに取り組んでいる。かつて森林鉄道が走っていた「赤西(あかさい)渓谷」は、青森県十和田市の奥入瀬渓流に似ていることから「関西の奥入瀬渓流」と呼ばれ、多くの旅行者が訪れている。森林が育んだ水資源も豊富で、日本酒発祥の地でもあり発酵文化も地域の魅力形成の一端を担う。豊潤な自然、歴史、文化に恵まれた宍粟市の魅力をお伝えしよう。
関西の奥入瀬「赤西渓谷」 渓谷沿い森林鉄道跡を歩く
まちを支えた雄姿 24年10月に復活 宍粟市を代表する観光スポット、赤西(あかさい)渓谷。「ひょうごの森百選」や「ひょうご森林浴場50選」「水源の森百選」に選ばれている景勝地で、ゆるやかな渓谷に沿った林道は、青森県十和田市にある名勝・...
市民が誇りを持ち、迎える観光 福元晶三・宍粟市長に聞く
市民が地域に誇りを持ち「ぜひ宍粟に来てほしい」と思ってもらうことが宍粟の観光だと話す福元晶三市長。交流人口を増やし定住人口につなげる構想や、住民の営みを含めた風景街道の構築、発酵文化の掘り起こしなど、宍粟市が描く今後の観光施策などについて考...
「森林王国」の魅力体感 兵庫DC・宍粟のプログラム
森林セラピーと波賀森林鉄道 9月まで展開中の兵庫デスティネーションキャンペーンで、宍粟市からは「森林王国」の魅力を体感できるプログラムを設定している。 「森林をDoctorと呼ぶ日」は、市内の森林セラピーロードをガイドとE―BI...
3つのロードで体験―兵庫県初の基地認定 宍粟市の森林セラピー
歩いて癒しと健康を 国見の森・赤西・東山 リラックス効果やストレス緩和効果をもたらすことが医学的に実証された「森林セラピー」。宍粟市は2015年3月、兵庫県下で初めて森林セラピー基地に認定された。市内には現在3つの「セラピーロード」が...
江戸時代の城下町広がる 宍粟の玄関口・山崎エリア
「どうする家康」関連寺院も 宍粟市の玄関口は、市南部の山崎エリア。宍粟の旅は中国自動車道・山崎ICから始まる。市役所をはじめ市の中心機能を備え、中心部は江戸時代・宍粟藩時代からの城下町が広がる。自然の郷・宍粟の歴史風土を山崎の地で感じ...
季節ごとに顔かわる大自然の魅力の宝庫 宍粟市の四季
花々、紅葉、ウインターアクティビティ 「森林王国」を標ぼうする宍粟市は四季折々、自然の魅力の宝庫。花々や木々が魅せる美観、アクティビティは自然豊かなこの地ならでは。季節ごとに顔を変える宍粟の大自然へ―。 春は、山崎エリアにある大...
千種エリアはアウトドアの集積地 たたら製鉄の歴史も
清流と高原でゆったり遊ぶ 兵庫県最西端、岡山県との県境に位置する宍粟市千種エリア。清流・千種川が流れ、ちくさ高原が広がり、のどかなムード漂う。いかにも自然のイメージが強そうだが、かつて「たたら製鉄」で反映したという歴史も持つ複合的な魅...
市内の名峰「宍粟50名山」へ登る
氷ノ山はじめ豊かな山々 山々に囲まれた宍粟市では、アクティビティとして新たな楽しみが生まれているが、古くからの定番はやっぱり登山。市内の名峰は「宍粟50名山」と「別選5名山」として選定されており、心豊かな登山を提案している。 そ...
宍粟は「日本酒発祥の地」 発酵のふるさとプロジェクト展開
播磨国風土記に記述 酒蔵通りで風情味わう 宍粟市は豊かな自然から多くの食の恵みを享受しているが、その中心に座るのが「日本酒」だ。現存する風土記のなかで日本酒についての最古の記述が残るのが今の宍粟。「日本酒発祥の地」として今も酒造りの文...
「水」が宍粟の旅を豊かに 氷河地形が残り滝や名水も
貴重な千町岩塊流 清々しさを求めて 森林が生み出す「水」も宍粟市の自然の魅力に触れるひとつのキーワード。景観、名水など「水」が宍粟の旅を豊かにする。 なかでも市東端部にある千町岩塊流の特徴は、そのスケールだ。その歴史は氷河期まで...
宍粟振興に注力する人たち 鉄道の復活や棚田活用―魅力発信し来訪を促す
情熱がまちを動かす 宍粟市の魅力をもっと世間に広め、多くの観光客に来てもらいたい―。そんな思いで、地域振興に注力している人たちの代表を紹介しよう。 最初にご登場いただくのは、波賀元気づくりネットワーク協議会会長の松本貞人さん。波...
巨樹・巨木が市内に点在 “森林王国宍粟”のシンボル的存在
樹齢300年以上の巨木も 財団法人しそう森林王国協会では、宍粟市内の巨樹・巨木を調査し、その中から特に優れたものを冊子にまとめアピールしている。 約1年間の調査で大きさや風格、健全度、珍しさなどを基準に巨樹50本、銘木20本をは...
宍粟市内に2つの「つなぐ棚田遺産」
日本の棚田100選に認定 農水省が全国の優良な景観づくりや自然環境の保全に取り組む棚田を認定する「つなぐ棚田遺産」。2022年度に宍粟市一宮町の「山田の棚田」と波賀町の「飯見の棚田」が認定された。 2つの棚田は20年前に「日本の...
山崎・酒蔵通りに古民家再生の宿
景観生かし唯一無二の個性 宍粟市山崎町の酒蔵通りは、今も重厚な商家建築や蔵が連なる歴史的な景観を保つ。その景観を生かして、通りの周辺に近年、古民家を改装した宿泊施設がオープンしている。 「町家ホテル碧雲」は大正時代に建てられたふ...
酒樽サウナ「mu―su」 宍粟産ヒノキのサウナ室
新たなローカルビジネス 日本酒の酒樽の形をした独立したサウナ室を日本酒発祥の地・宍粟のメーカーが開発。今年6月から、キャンプ場や宿泊施設などを対象に販売を始めた。 酒樽サウナ「mu―su(ムース)」と名づけ、宍粟市産のヒノキで製...