苓北文化の結晶をいただく(2) 虹色の貝と海のミルクを食べる、買う
20/03/11
緋扇貝と天草天領岩ガキ 現地でこその味わいを
苓北の食材は、海の幸なくして語れない。豊富に獲れる魚介は個性的なものばかり。新鮮な旨味に心を満たしたい。
緋扇貝(ひおうぎがい)は、赤や黄色がかった鮮やかな貝殻が特徴の貝。身はホタテ貝に似ており、ほどよい甘みと貝らしい滋味を併せ持つ。苓北では養殖が盛んで、地元の食事処では刺身や焼き、フライのほかグラタンなどの調理法で味わえる。“虹色の貝”と称せられる見た目から、目と舌で楽しめる貴重な存在として重宝されている。旬は10―3月。
天草天領岩ガキも、緋扇貝と並ぶ苓北の海の幸の目玉。夏ガキとも呼ばれ、4―8月上旬が旬。通常よりも長い時間をかけて育てるので、真ガキの4―5倍はある大きな身に成長する。これは養殖の岩ガキとしては最大級。500グラム以上のものは京都の料亭などに卸される高級品で、岩ガキの生食での出荷が認められているのは苓北町だけだという。“海のミルク”とも呼ばれるその名に恥じない食べ応えと旨味、栄養素は、刺身や蒸し、フライなどでどうぞ。
富岡地区にある浜崎水産は、緋扇貝や天草天領岩ガキの養殖を行う直売専門店。夏は新鮮かつ巨大な天領岩ガキ、秋―冬はカラフルな緋扇貝を求めて観光客が訪れる。通販も行い、緋扇貝は鮮やかな色合いで贈答品としても喜ばれている。営業は9―17時。日曜休。
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