アートに浸り物語を紡ぐ時間(1) 来春に新施設―足立美術館
“日本庭園日本一”の美術館が開館50周年記念で
年間約65万人の来館者数を誇る安来市の観光拠点「足立美術館」。2020年春、開館50周年記念事業で新たに「魯山人館」がオープンする。
魯山人館は、同館が所蔵する北大路魯山人の作品だけを展示。魯山人作の最高峰の一つとされる「金襴手壷(きんらんでつぼ)」や刻字看板の代表作「淡海老舗(たんかいろうほ)」など約400点を数えるコレクションの中から常時120点前後を鑑賞できるようにする。
外観は、赤松が林立する庭園の中、石畳のアプローチの奥に静かに佇む蔵をイメージ。地上1階建てで延べ床面積は約450平方メートル。足立美術館としては2010年の新館以来の展示館で、新たな見どころとして人気を集めそうだ。
開館50周年記念事業としては20年10−11月の約45日間、同館が誇る横山大観コレクションの中から100点もの本画(日本画の完成作品)を展示する「横山大観の全貌(仮題)」なども予定されている。
足立美術館と言えば、米国の日本庭園専門誌のランキング調査で03年の第1回以来、16年連続で1位に選ばれている日本庭園が必見。同館広報部の武田航部長と菅野綾夏さんに、朝早くから館内を案内してもらっていた時も、庭園ではおおぜいの観光客が写真撮影に興じていた。
「近年、国内だけでなく海外のお客様も増えています。皆様の期待を裏切らないよう、常に感動を与える美術館であり続けたいと思っています」と武田さん。借景の山も含め約5万坪の広大な庭園は、365日欠かさず庭師や美術館スタッフが清掃しているという。
開館は9−17時30分(秋冬は17時まで)、無休(新館のみ休館日あり)。入館料は大人2300円、大学生1800円、高校生1千円、小中学生500円。いずれも団体割引がある。
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