まち歩きで文化財に脚光 下呂市エコツーリズム
リアル宝探しイベントを実施
下呂市エコツーリズム協議会が2023年9月―24年1月に実施したリアル宝探しイベント「下呂温泉に眠る 時を超えるパワーストーン」。下呂温泉を舞台に、謎解きをしながらまち歩きを楽しんでもらうもので、地域の文化財の魅力を来訪者に伝えようという企画だった。参加者の満足度も高く、魅力発信、まちづくりへのノウハウ獲得へ一定の成果を得たようだ。
イベントは文化庁の23年度の文化芸術振興費補助金活用事業として実施。地域の文化財の観光活用などを推進しようというもので同協議会の企画も採択された。下呂温泉周辺には温泉施設はもちろん温泉寺をはじめ地域に根付く文化財が点在。これらをまちの魅力として活用し、一体的に地域の魅力向上につなげるために、ゲームを楽しみながらまち歩きに臨んでもらえるリアル宝探しが最適と考え企画した。
内容は、下呂温泉の「時の勾玉(パワーストーン)」という宝の伝説をベースに、まちに隠された3つの謎を解いて宝箱を探し、宝の発見に必要なキーワードを入手。キーワードとアンケートの回答で賞品が抽選で当たるというものだった。下呂市総合観光案内所や下呂市観光交流センター、下呂温泉街の旅館ホテルを起点に、地域内に設定された文化財をはじめとするスポットを訪ね歩くゲームスタイルで、自分でルートを設定しながら観光も楽しめる仕組みになっている。

温泉街の散策を促した宝探しイベントが行われた
下呂温泉を望む
期間中、1758人が参加し、家族などグループでの参加が多かった。年齢層に偏りはなく、子どもからシニアまで幅広い旅行者が参加した。アンケートから得られた満足度は「とても満足」「満足」の合計で92%が高評価。「文化財に興味・関心を持った」79・1%、「次回も参加したい」89・3%で、参加者からは「下呂温泉の良さをあらためて感じた」「まち歩きもできてよかった」「文化。歴史に触れられ、いい経験になった」という声も多く、企画の目的を十分に果たす成果が示されたといえそうだ。
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