「海藻」が新しい鳥羽の旅スタイル 魅力創出へプロジェクト
食と生活文化、環境、歴史の象徴
観光素材が豊富な鳥羽市が新しい魅力創出へ掲げたテーマは「海藻」。“海の鳥羽”の象徴のひとつとしてかねてから認知されていたが、今回はこの海藻から「学び」を得るという切り口で新しい旅のスタイルを提案しようというもの。これまで脇役だった「海藻」を一躍主役に推し出そうという鳥羽の挑戦だ。
鳥羽市観光協会は「『海藻』で切り開く鳥羽の新たな滞在魅力創出プロジェクト」として観光推進事業を策定。観光庁のコロナ禍からの観光需要の回復や地域活性化に向けた支援事業「地域の観光資源の磨き上げを通じた域内連携促進に向けた実証事業」にこのほど採択され、鳥羽温泉振興会、市、漁協、観光施設、大学などと産官学連携の体制で取り組みを本格化させた。
今回の事業では、「海藻」を基軸に地元の食文化や海洋環境、伊勢神宮とのつながりからみた歴史、地域の人々などを絡めた「新しい学びの旅」を提案。社会や環境を意識した行動を重視するエシカル層を中心にターゲットに据え、歳時記などを踏まえた鳥羽ならではの海藻料理も開発し滞在力強化につなげる。海藻を切り口に、鳥羽の風土まるごと触れてもらおうという発想だ。
コンテンツ開発は鳥羽水族館などの観光施設や市水産研究所、三重県水産実験所、漁業者らと連携。モニターツアーの実施やランドオペレーター機能も検討する。
海藻料理は、研究会で鳥羽の海や伊勢神宮との歴史などを学習。10月には伊勢神宮神嘗祭にあわせ「海の幸感謝祭」料理、1月は国崎地区の習慣から海の七草料理、2月は鳥羽の食材を生かした恵方巻など歳時記にあわせた料理を開発していく。
鳥羽温泉振興会では、事業採択前から「鳥羽温泉郷海藻JAPANプロジェクト」をスタート。温泉と海藻をコラボし、鳥羽の海への学びや料理への利用につなげる取り組みを進めてきた。そのシンボルとして浜辺に打ち上げられた「海藻おしば」のイメージを織り込んだ独自の温泉マークも作成。海女文化や伊勢神宮、SDGsなどへの思いも込めた。
同振興会では「鳥羽の豊かな海の象徴・海藻を通して鳥羽の食の豊かさや海洋環境のあり方、伊勢神宮とのつながりを知ってもらうことを目的としたプロジェクトです。海藻温泉マークを通して海藻があるからこそ育つ美味しい海の幸と温泉をアピールしていきたい」と話している。
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