「疫病退散」で新しい旅を提案　鳥羽市観光協会が携帯除菌スプレー開発

「旅するスプレー」で安心安全な旅

旅行者に「安心安全な旅」を楽しんでもらおうと、鳥羽市ではオリジナルデザインの携帯用除菌スプレー「旅するスプレー」を提供している。市内宿泊施設の宿泊者を対象に配布し、商品としても販売。旅行者を守るという強い思いを込め、利用を呼びかけている。

観光庁と観光関連業界が２０２０年６月、旅行者向けに提案した「新しい旅のエチケット」に呼応。ウィズコロナ時代のニューノーマルな旅を地域と旅行者双方で作り上げるスタイルを鳥羽から実践、発信しようと開発した。20年11月に、鳥羽市の「感染予防対策応援事業」に登録した市内宿泊施設の宿泊者を対象に、約３万本を配布。宿泊施設、旅行者双方から好評で、商品化を求める声も高まり、今年５月28日には鳥羽市観光協会が販売を始めた。

スプレーは25ミリリットル入りで、持ち運びに適したサイズ。除菌と抗菌効果があるとされる三重県産天然ヒノキオイルの成分などを使用している。鳥羽のシンボル海女と貝紫染めの紫色をイメージした鳥羽ならではのデザインで、海女の魔除け「セーマン」「ドーマン」も描き、疫病退散への思いも込めた。

６月14日現在で、戸田家▽鳥羽国際ホテル▽鳥羽シーサイドホテル▽季さら別邸Ｔｏｋｉ▽あったか民宿さわ栄▽鳥羽割烹たまも▽大阪屋▽漣▽鳥羽一番街▽木場真珠店▽鳥羽市観光案内所が参画。同案内所では１本５００円で販売している。

関係者は「スプレーの存在を知って旅をしてもらうことが目的。旅するスプレーの考えが全国に広がり、旅のエチケットを守っていただいて安心安全な旅に出かける契機になってほしい」と話している。

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