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日本三大生産地のひとつ、室戸市特産「土佐備長炭」 吉良川・炭玄

イベントでは土佐備長炭を使った風鈴づくりも

紀州備長炭、日向備長炭とともに日本三大備長炭に数えられる土佐備長炭。室戸一帯に自生するウバメガシ、カシを原料に吉良川や佐喜浜で生産が盛ん。技法は、約百年前に紀州から伝わった。

高温で焼き上げるため硬度が高く、一般的な「黒炭」に比べ火力が強い。火持ちもよく、煙が少ないといった特徴から高値で取引される。

どのように作られているのか、吉良川の「炭玄」を訪ねた。町並みから山に向かい、東の川沿いに直径4メートルほどの大きな炭焼き窯が並んでいる。炭焼きの窯は、レンガの上に赤土を敷き詰め、窯に火を入れ赤土の水分を抜いて固めていく。約1カ月間ひたすら叩いて固めていく難作業だ。窯の前で薪をくべていた炭玄の笠松匠さんに手を止めてもらって、そう教えてもらった。

炭玄

炭焼きの作業をする笠松さん。
炭玄では若い働き手が多い。
笠松さん自身も脱サラして炭焼きに取り組んでいる

ここではウバメガシ10トンの原木から、約1トンの土佐備長炭ができる。笠松さんによると、紀州では原木を立て積みするが、土佐は横に並べるのが特徴だそう。できあがり具合は、煙の色やにおいで分かるそうだ。そして煙が出なくなったら完成となる。温暖な土佐ではウバメガシの生長が早く、炭焼きが森林保全にもつながっている。

炭玄

土佐備長炭をつくる

吉良川では、イベント時などで土佐備長炭を使った風鈴づくりを体験できる。硬度が高い備長炭独特の「キーン、キーン」と金属のような澄んだ音が響く。

高知県室戸ユネスコ世界ジオパーク 旅のおすすめサイト

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