香川県琴平町・三豊市、徳島県三好市、高知県中芸「DEEP SHIKOKU」四国の深淵へ 瀬戸内海~太平洋をつなぐ4地域が広域連携
広域観光の推進に全国各地が取り組んでいるが、四国では徳島県三好市と香川県琴平町が県境を越え、市単位で観光推進を図ってきた。このほど、これに香川県三豊市と高知県中芸地域が参画。より広域での地域ブランディングに乗り出した。掲げる旗頭は「DEEP SHIKOKU」。瀬戸内海から四国山地をまたぎ、太平洋へ抜ける"四国の真ん中"エリアで“四国の深淵”に迫る旅を提案する。
訪日客向け「四国龍下南道」開発
三好市と琴平町は比較的距離も近い宿泊観光地であり、広域滞在エリアとしての存在感を確立しようと、両市町の観光協会が2018年に観光推進協定を締結。以降、県境を越えて共同で観光推進を展開してきた。さらに広域な観光周遊と滞在エリアとしての魅力創出を図ろうという意図に今回、三豊市と中芸地域が呼応。観光ルート、着地型商品を開発し、新たな観光エリアとしてインバウンドをはじめ観光誘客を推進しようと活動を活発化させている。
4エリアが掲げる広域観光の取り組み、その地域ブランドは「DEEP SHIKOKU」。瀬戸内海、四国山地、太平洋へとつなぐルートという“四国の深淵”ともいえる地で、それぞれの風土や食、歴史など地域の違いを深掘りしながら、その違いを味わうという旅をブランド名に込めた。
北から、三豊市は瀬戸内海と讃岐山脈の自然の中、日本のウユニ塩湖こと父母ヶ浜など自然の名所が豊富。琴平町は金刀比羅宮とこんぴら温泉郷を擁する香川県を代表する宿泊拠点として名を馳せる。四国山地の奥深い地、三好市は祖谷のかずら橋や大歩危峡、日本の原風景といえる光景が広がるなど秘境としてインバウンドにも人気。そして中芸地域は高知県東部5町村からなり、海山川の食、かつて西日本最大の森林鉄道が走った歴史など固有の魅力が輝く。北から南へエリアを駆けるだけで異なる個性、食、体験など多彩な楽しみ方が見つけられる。

日本のウユニ塩湖と称される
香川県三豊市の父母ヶ浜

香川県琴平町の旧金毘羅大芝居(金丸座)

徳島県三好市の奥祖谷かずら橋

かつて西日本最大の森林鉄道(写真)が走っていた
高知県中芸地域は5町村からなる
4地域の取り組みの核となるのが観光コースの開発。瀬戸内海から太平洋へとたどるルートを「四国龍下南道」と名付け、インバウンド、とりわけ宿泊日数が長く消費額も大きい台湾からの旅行者をターゲットに観光商品開発を目指す。
事業は、観光庁の地域観光新発見事業の1次公募に5月末に採択。台湾などからニーズのある運転手付き貸切タクシーなどで秘境や四国のディープな旅を、台湾・日本の旅行会社が連携して商品造成から集客、手配まで一貫した流れを構築、持続的な来訪につなげることをねらう。
「四国龍下南道」のネーミングは、中部・名古屋の「昇龍道」にならい、四国の美しい川に沿って南下する龍をイメージ。4地域の代表的なスポットをめぐりながら、秘境的な癒しや海山の幸、地域の体験を組み合わせツアーを造成する。
今年度は素材の精査や体制づくり、コース造成などを行い、来年度以降に市場展開から地域活性化への貢献まで事業を本格化させる計画だ。
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