観光業界専門紙「トラベルニュースat」おすすめ国内魅力再発見の旅

海、大地が出会い、人暮らす—高知室戸世界ジオパークへ

海、大地が出会い、人暮らす—高知室戸世界ジオパークへ

四国最東南部の高知県室戸市。室戸岬で知られる自然豊かなまちでは、地球がダイナミックに躍動し、大地の誕生を示す地形を市内各所で確認することができる。室戸岬の海岸で見られる地層には「四万十帯」という名前がついている。四万十帯は、西―東日本の太平洋岸に広がるが、室戸で見るのがいちばんだ。この地層は、プレートの動きによる変形構造を残しており、プレートテクトニクス理論を実証する根拠になっている。また、地震隆起と海水準変動によって形成された海成段丘も室戸市の特徴の一つ。世界的にも稀有なこうした地形は海と大地が出会う最先端であることを示しており、その特異な土地で古くから人びとの生活が営まれ、文化が紡がれてきた。そのため室戸市全域は、2011年9月に日本国内で5件目となるユネスコ世界ジオパークに認定された。地球のダイナミズムを実感し、そこで過ごしてきた人々の暮らしぶりに触れることこそ、室戸市の旅の醍醐味だ。

室戸岬

地球の息吹を感じる室戸ジオの旅(1) 室戸岬―太古の地層と多様な植物

19/11/13

室戸ユネスコ世界ジオパークの旅は、地元の人と一緒にまわるのが楽しい。ジオパークについてはもちろん、歴史や自然、室戸の生活文化に精通している室戸市観光ガイドの会の皆さんが精力的に活動している。ガイドは女性が多く、土佐弁を交えた温かな案内にファ...

海成段丘

地球の息吹を感じる室戸ジオの旅(2) 室戸のシンボル「海成段丘」

19/11/13

豊潤な畑が広がる西山台地 室戸岬から西側、海岸から急こう配でせり上がり、その上は平らに広がっている特徴的な地形が連なっている。これが室戸ユネスコ世界ジオパークのシンボルの一つ「海成段丘」だ。 その字のまま海から成った階段状の丘で...

室津港

地球の息吹を感じる室戸ジオの旅(3) 漁港にも大地のストーリー

19/11/13

室津港や室戸岬港 室戸市では漁港においても、地球のダイナミズムとともに生きてきた地域の姿を垣間見ることができる。室津港や室戸岬港の海面は、港周辺の家屋がある場所から7―8メートルも低い。港に係留されている漁船を見下ろすという独特な風景...

佐喜浜躍動天然杉郷土の森

地球の息吹を感じる室戸ジオの旅(4) 陸のジオ・段ノ谷山に原生林

19/11/13

巨大杉でマイスター目指す 室戸ユネスコ世界ジオパークは、海だけじゃない。室戸岬のインパクトの強さが目立つが、内陸部にも「これぞジオ」とうなる雄大な自然が横たわっている。山を見過ごしては、真の“室戸マイスター”とは呼べない。 室戸...

室戸世界ジオパークセンター

ジオの概要を知る 室戸世界ジオパークセンター、フィールドへ行く前に入館

19/11/13

室戸の成り立ちや人との共生学ぶ 室戸ユネスコ世界ジオパークの旅は「室戸世界ジオパークセンター」から始めるといい。室戸の成り立ちや人との共生を映像、資料などで展示している。センターを見学してから、フィールドに繰り出すとジオパークへの理解...

キンメダイ料理

ジオの恵み海洋深層水

19/11/13

室戸岬の特異な地形が生んだ 美容に健康にと近年人気を集める「海洋深層水」だが、実は室戸市は、日本で最初に海洋深層水の陸上取水施設ができたところ。県が研究を進め、室戸岬海域、水深300メートル以上の深海から取水し、様々な製品へと加工し、...

キラメッセ室戸

捕鯨文化を知る キラメッセ室戸「鯨館」

19/11/13

「勢子舟」を再現 吉良川町の海岸沿いにある道の駅キラメッセ室戸。デジタル技術を取り入れた体感型の資料館「鯨館」で、室戸の鯨文化、捕鯨の歴史に触れることができる。 かつて室戸は捕鯨が盛んだった。主な漁法は、「網捕り式捕鯨」と呼ばれ...

吉良川町

地球環境が形成した町並み 吉良川町を歩く

19/11/13

独特な水切り瓦やいしぐろ たびたび台風が襲来し雨が多い室戸市にあって、白壁土蔵の「水切り瓦」など独特な町並み景観が残る吉良川町。1997年に、文化庁から伝統的建造物群保存地区に選定され、町並みの保全と観光への活用を柱としたまちづくりが...

炭玄

日本三大生産地のひとつ、室戸市特産「土佐備長炭」 吉良川・炭玄

19/11/13

イベントでは土佐備長炭を使った風鈴づくりも 紀州備長炭、日向備長炭とともに日本三大備長炭に数えられる土佐備長炭。室戸一帯に自生するウバメガシ、カシを原料に吉良川や佐喜浜で生産が盛ん。技法は、約百年前に紀州から伝わった。 高温で焼...

ミニ四国八十八カ所

佐喜浜ミニ四国八十八カ所 ガイドツアーも実施

19/11/13

往時の賑わい、元気づくりに取り組む 土佐備長炭や木材の積出港として賑わい、上方文化の影響を色濃く受けた佐喜浜。市西部の吉良川と並ぶ交易の拠点だった。いまは1300人あまりが暮らしている海沿いの静かな集落だが、最盛期には1万3千人が住み...

海の駅とろむ

藁焼きの焼き立てを食べる 海の駅とろむでカツオのタタキづくり体験

19/11/13

本場の旨味を自分で 「室戸流たたきづくり体験」 室戸の海の幸を気軽に味わうなら「海の駅とろむ」がおすすめだ。室戸岬漁港に位置しており、レストランや直販所で新鮮な旨味に出会える。そして欠かせないのがカツオのタタキづくり。高知・室戸を代表...

ユネスコ世界ジオパークとは

19/11/13

室戸は11年に認定 「ユネスコ世界ジオパーク」は、世界的に貴重な地質、地形、火山などの地質遺産を複数有する大地の公園。 ユネスコの支援で2004年に設立された世界ジオパークネットワークは、2015年にユネスコの正式事業となりそれ...

今すぐにでも出たくなる旅 最新
個性全開、輝き増す山陰紀行・島根鳥取西部編

島根県では美肌県を前面に、2023年に高視聴率を記録したテレビドラマ「VIVANT」のロケ...

個性全開、輝き増す山陰紀行・鳥取東部三朝編

「蟹取県」「星取県」に続き、辰年の今年は「とっとリュウ県」―。県の形が龍に見える?ことから...

「光る君へ」稀代の女流作家の足跡求め・滋賀大津

後世に深く濃く語り継がれる名作を描いた女流作家は、混沌とする世の中を、愛を持って駆け抜けた...

購読申し込み
夕陽と語らいの宿ネットワーク
まちづくり観光研究所
地旅
関西から文化力
トラベルニュースは
文化庁が提唱する
「関西元気文化圏」の
パートナーメディアです。
九観どっとねっと
ページ
トップへ