家康と出会う駿府城下町を歩く 幼年期―大御所の節目の地
家康公が愛したまち静岡
天下人・徳川家康は、75年の人生のうち25年を今の静岡市、駿府で生きた。今川氏の下で過ごした幼年―青年期、駿府城築城、そして天下統一後の大御所時代と、生涯の節目は駿府の地とともにあった。駿府城跡を中心に静岡市街地を歩き、天下人・家康の歩みをたどってみよう。
静岡市の玄関口、JR静岡駅を出ると、幼少期、松平家から人質として駿府に入ったころの幼名・竹千代の像と、家康公像がお出迎え。本拠・駿府城跡に広がる駿府城公園までは徒歩で10分強とアクセス至便だ。
駿府城は1585年に築城が始まり、家康は翌年に入城。居城として三河・遠江・駿河・甲斐・信濃を治める、いわゆる五カ国時代の4年間を過ごした。江戸幕府開府後、駿府に戻り大御所政治を開始。1616年に人生に幕を下ろした。
今の駿府城公園は雄大な堀に水をたたえ、本丸と二ノ丸部分が公園化され、市民の憩いの場としても愛される静岡市のシンボル的存在。往時のたたずまいを伝える東御門と巽櫓は2021年4月に展示をリニューアル。駿府城の歴史などを展示を通して詳細に伝えている。二ノ丸南西にある二重三階構造の坤櫓は城の美麗な姿を現代の世に強いインパクトを与えている。
公園内には、かつて本丸を取り囲んだ本丸堀や、鷹を手に空を見上げる家康公像、隠居時に紀州から献上されたものを家康が植えたと伝わる「家康公お手植みかん」など見どころが充実。
また、家康が大御所時代に築城した慶長期の天守台と豊臣政権が築城に関わったとされる天正期の天守台の発掘調査現場は当時の石積みや堀などが確認でき、必見。発掘については隣接する「発掘情報館きゃっしる」で詳しく学べる。
公園内を一周すると、その雄大、広大さに胸が晴れる思い。天候によっては芝生広場から富士山も望め、家康もこの光景を眺めたのかと往時に思いを馳せる。
駿府城周辺にも見どころは多い。家康の町割りを伝える96ヶ町の碑が堀沿いを取り巻き、人質として今川義元に対面する前に参拝した小梳神社も。徳川最後の将軍・慶喜の屋敷跡「浮月楼」や江戸城無血開城につながる西郷隆盛と山岡鉄舟の会見の地など徳川家の歴史に深く関わる地も静岡市街地には残っている。
城下町散策は歩いて十分まわれるエリアだが、今川氏の下で竹千代が学んだ臨済寺や静岡浅間神社などへも足を延ばすには「駿府浪漫バス」が便利だ。1周約60分で効率よく城下町の各スポットをめぐることができる。
静岡県静岡市 徳川家康観光に関するお問い合わせ
静岡市大河ドラマ「どうする家康」活用推進協議会
〒420-8602 静岡県静岡市葵区追手町5-1
電話054–221–1310
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