四国「持続可能な観光」推進ネットワーク設立 国際基準で次代につなぐ
「Shikokuブランド」の確立へ―。四国ツーリズム創造機構や四国内の市町村やDMO17団体が参画した「四国『持続可能な観光』推進ネットワーク」が7月、設立された。国際基準に基づいた観光庁の「日本版持続可能な観光ガイドライン」を活用して国際認証の取得やプロモーションなどの取り組みを展開。四国内各所が手を取り合い、新しい、そして次代へつながる観光地四国構築を目指す。
市町村やDMOら17団体が参画し推進組織
SDGsへの関心が社会的に高まり、観光面でも取り組みが求められるなか、取り組みへのノウハウや国際認証取得に対する知識不足などの課題を抱える自治体が四国内に多いという現状。同ネットワークは、これら課題を解決し、自治体間で意識を共有することで持続可能な観光地・四国というブランドの確立につなげようと設立された。
設立時、香川県から高松市▽土庄町▽小豆島町▽丸亀市、徳島県から三好市▽上勝町▽イーストとくしま観光推進機構▽四国の右下観光局▽美馬観光ビューロー▽そらの郷、愛媛県から今治市▽久万高原町▽キタ・マネジメント▽ソラヤマいしづち、高知県から津野町▽室戸市▽幡多広域観光協議会の自治体10団体、DMO7団体が会員として参加。同機構の半井真司代表理事が代表幹事に就き、四国運輸局もバックアップする。
目指す姿は、四国全域が持続可能な観光地である「サステナブルアイランド四国」。自然環境に配慮したサービスの提供、商品の開発、ガイドの育成▽SDGsを意識した地場従事者間のサプライチェーン構築▽観光関連事業者の消費ではなく環境に配慮し経済合理性に基づいた持続可能な事業の継続―を活動内容とする。
取り組みでは、「日本版持続可能な観光ガイドライン」やGSTC(世界持続可能観光協議会)の持続可能な観光地の国際基準を生かしてブランド化。四国全体へ機運を醸成させるため情報発信・交換を行っていく。
具体的には先進地の視察やセミナー、専用サイトでの会員の事例紹介などを実施。体験プログラムの設定やプロモーションも行い、SDGsを意識した観光地としての対外的なアピールにも力を入れる。
設立会議は7月29日、香川県高松市の同機構で開催。参加団体らが参加し、今後の活動へ意欲を高めた。
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【日本版持続可能な観光ガイドライン(JSTS―D)】 地方自治体や観光地域づくり法人(DMO)などが多面的な現状把握の結果に基づき、持続可能な観光地マネジメントを行うための観光指標。指標はグローバル・サステナブル・ツーリズム協議会(GSTC)が開発した国際基準で(1)持続可能なマネジメント(2)社会経済のサステナビリティ(3)文化的サステナビリティ(4)環境のサステナビリティの4分野に、地域戦略の取り組みを公表していることや経済データの収集を行っていること、文化資産の修復や保全に取り組んでいることなど合計38の大項目と174の小項目が設定されている。
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