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地域とアート感じる秋 瀬戸内国際芸術祭

小豆島や高松港周辺をめぐる

香川県と岡山県の瀬戸内海の島々を中心としたアートの祭典「瀬戸内国際芸術祭2022」。日本だけでなく今や世界にも誇る存在となったが、そのフィナーレを飾る秋会期が11月6日まで開かれている。香川県内では小豆島や高松港周辺などが会場。芸術の秋を実感する絶好の機会だ―。

小豆島は、風光明媚な景観にアートが調和する。土庄町中心部の入り組んだ路地では、その名も「迷路のまち―変幻自在の路地空間」。家屋の外壁が室内にまで広がり、内部が洞窟のようになった白い空間を歩いて探索できる、まちを体現したような作品だ。

迷路のまち

「迷路のまち~変幻自在の路地空間~」(目)
はまるで“ダンジョン

路地にはアルミ製品で作った木々が並ぶ空間作品「La Danse」、人の横顔のようなオブジェ「いっしょに/ともだち」。旧土庄町役場の「立入禁止」は、立入禁止の看板が点在し、看板の向こうの風景に想像をめぐらせる仕組み。

三都半島にも作品が点在。海を見下ろす丘には流木や廃線、石垣を組み合わせた巨人像「ダイダラウルトラボウ」が存在感を放つ。役目を終えた漁船を作品化した「舟物語」、ホルン型の集音装置で波の音が響く「潮耳荘」などの作品群が海と生きる地域の暮らしを伝える。

ダイダラウルトラボウ

三都半島にたたずむ「ダイダラウルトラボウ」
(伊東敏光+広島市立大学芸術学部有志)

そのほか、土庄港にある小豆島アートのシンボル的存在「太陽の贈り物」や二十四の瞳映画村の「愛のボラード」といった常設作品をはじめ、島内いたるところにアートが散りばめられている。

高松港周辺は四国、そして瀬戸芸各会場の玄関口としての役割を担う。港に立つカラフルな2本の柱「Liminal Air ―core―」、高松城前には地元産の石などを用いた彫刻が並ぶ「銀行家、看護師、探偵、弁護士」、高松空港には金色のフィルムと窓ガラスが虹色に変化する「ウェルカム―/ファニーブルー」など個性的な作品が訪れる人を出迎える。さらに屋島にも作品が点在する。

香川県内では直島や豊島など島々も会場。アートは瀬戸内紀行の手札のひとつとして欠かせない存在となった。

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