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E-DMOで地域を調和 下呂温泉観光協会・瀧康洋会長に聞く(1) コロナ禍でも情報発信

地域の宝を活かすエコツーリズムと、市場に基づくDMOに取り組む一般社団法人下呂温泉観光協会会長と下呂市エコツーリズム推進協議会会長の瀧康洋さん(水明館)に、下呂温泉のエコツーリズムの考え方やコロナ禍のなかの取り組みなどについて聞いた。

5地域の魅力を“見える化”

―11月に開催した「全国エコツーリズム大会in下呂市」は、どのような感想をお持ちでしょうか。

コロナ禍のなか、280人の方々にご参加いただき感謝しています。感染拡大には細心の注意を払っての開催となりましたが、下呂市でのエコツーリズムの考え方や取り組みをご理解いただける内容の濃い大会になったと自負しています。

下呂市の場合はエコツーリズムの理念をDMOにプラスしたE―DMOを推進しています。この取り組みは全国初の取り組みですが、なぜDMOとエコツーリズムを連携させたのか。それは下呂温泉と小坂、萩原、馬瀬、金山といった5つの異なる地域では集客力や人的・金銭的な資本力が異なるためDMOの機能が発揮できず、下呂市全体としての取り組みがしにくいんです。

エコツーリズムは地域全体の観光資源を掘り起こすことが大命題ですから、5つの地域の人たちが掘り越した観光資源にDMOのマーケティングとマネジメントの手法を取り入れると、下呂市全体を捉えた動きが可能になるわけです。

実際にE―DMOとして動いたことで多くの市民の皆様にご協力をいただき、約2千の地域の宝物を掘り起こすことができました。地域の宝物といっても下呂市には世界遺産に登録されるようなものはありませんが、小坂、萩原、馬瀬、金山、下呂といった5つの地域にはそれぞれ異なる自然や歴史、文化などがあります。そういった特色を、汗をかいて磨いていただく役割を担っているのは地域の人たちです。そして5地域の魅力が蜘蛛の糸のように交わり調和し、ともに発展していくことが大事だと思っています。今後も5地域の調和を図りながら進めていきたいですし、今回のエコツーリズム大会で5地域の魅力が市民の皆さんに“見える化”できたことは大きな一歩ではないでしょうか。

これからもさらに自然を保護し、文化を大切にし、歴史に敬意を払い、市民を宝物として健全な発展を目指すことがE―DMOの役割だと考えています。

下呂温泉観光協会・瀧康洋会長

「5つの地域の人たちが掘り起こした宝物がそろった」
と胸を張る瀧会長

―今年はコロナ禍で思ったような動きができなかったと思うのですが、コロナ禍のなかの下呂市の観光に関してどのような動きをしましたか。

今年度は新型コロナウイルス感染症により世界全体で2730万人が感染し、130万人が亡くなったとの報告があります。日本もその影響を受けて緊急事態宣言が発令され、旅館も休業を余儀なくされました。

緊急事態宣言が発令されたとき、旅館組合が中心となって感染防止のガイドラインをすばやく作成しました。エコツーリズム体験のガイドラインもスピーディーに作り、受入態勢を整えました。プロモーションに関してはコロナ禍ですから「下呂温泉に来てください」ではなく「下呂温泉にはこんなすばらしい温泉や自然があるんですよ」といった魅力ある素材をユーチューブ中心に情報発信しました。

キャラバンについても一部ではコロナに感染すればどうするのか、といった声もありましたが、下呂温泉観光協会主体となり、万全の態勢をとりながら九州や中国、関西、中部などの中小旅行会社を回りました。7月から10月まで皆で手分けして、下呂市の自然や文化をはじめ下呂市が用意した助成金などの説明を行ったところ「こんな大変な時にわざわざ遠いところまで足を運んでくれてありがとう」と励まされ、中小旅行会社の人たちの温かい心に触れることができました。

いい感じで7月をスタートし、軌道に乗れるかなと思っていると7月上旬に岐阜県北部は大きな水害に見舞われました。マスコミに大きく取りあげられ、観光客が激減してしまいました。下呂温泉自体は問題ありませんでしたが小坂地区の方には大きな被害が出て、お見舞い申しあげたい。

水害報道を乗り越えてプロモーションを再開するとGoToトラベルキャンペーンが始まり、岐阜県や下呂市の支援があって8月は50%まで回復し、10月にはほぼ前年並みとなりました。

E-DMOで地域を調和 下呂温泉観光協会・瀧康洋会長に聞く(2) 集客は地道な努力の結果に続く

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下呂温泉観光協会
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