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E-DMOで地域を調和 下呂温泉観光協会・瀧康洋会長に聞く(2) 集客は地道な努力の結果

やっぱり「地道な努力」

―例年、冬に実施している「下呂温泉 花火物語」を今年は秋から始められましたが。

今年は初代天皇である神武天皇が即位されて2680年になる、いわゆる皇紀2680年です。それを祝うと同時にコロナ終息を願って10月からの前倒しにしました。キャッチタイトルを悪疫が退散し平和が続くと言う意味の「天壌無窮(てんじょうむきゅう)悪疫退散」とし、2021年の3月28日までの土日曜日の41回行います。皇紀2680年に合わせ、毎回2680発の花火を打ち上げます。

ご存じのように「下呂温泉 花火物語」は毎回、冬至花火や春よ来い花火など、時期に合わせて意味合いを持たせた花火になっています。

花火を前倒しで実施する判断は夏を終える時期ぐらいにしたのですが、これは下呂温泉観光協会が毎月1回の会議を9年間続けてきたからこそ判断できたんです。行政や旅館組合、商工会議所、コンベンションなどの関係者が毎回20人ほど集まり、各部署できちんとした数字を出し合ってデータ化してきた結果なんです。

これまでのPDCA(Pran=計画、Do=実行、Check=評価、Action=改善)サイクルのように会議を開いて計画を発表し、皆の意見を調整していては時間がかかりすぎてコロナ禍では間に合いません。今回はOODA(Observe=観察、Orient=状況判断・方針決定、Decide=意思決定、Act=行動)ループに則って行動しました。

既存の活動を観察してデータを収集し、観察をもとに状況を分析、今後の方針を決める。そして具体的な施策や行動の意思決定を行い、実際に行動に移すというものですが、この手法を取り入れることができたのは、何年にも及ぶデータを数値化してきたからこそです。

観光で集客するのは地道な努力の結果で、NHKの大河ドラマの舞台になったから観光客を誘致するといった一時しのぎ的なことをやっていては反動が大きすぎます。これからも下呂ではマーケティング、マネジメントを根本に地域が主体となってキャラバンやインターネット、プロモーションのどれも手を抜かず集客に努めていきたく思っています。

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