立山黒部アルペンルート、4月15日に全線開通 「雪の大谷フェス」で迫力味わう
前後半の2シーズン制で多彩な企画 新たな魅力も
立山黒部アルペンルートが4月15日に全線が開通する。富山県立山町と長野県大町市間、最大高低差約2千メートル、全長約90キロにわたって北アルプスを貫く形で敷かれた山岳観光ルートは、全線開通をもって観光シーズンが開幕。今年も訪れるであろう多くの来山者に、期待を裏切らない高山ならではの大自然の美と癒しを提供する。
観光シーズンのスタートを告げるシンボルは、巨大な雪壁「雪の大谷」。毎年恒例のイベントとして全線開通初日から、この雪壁の通路を歩くウオークイベントが開かれているが、今年から名称を「立山黒部・雪の大谷フェスティバル」と改めリニューアル、そしてパワーアップ。6月22日までの69日間にわたって開催される。
「雪の大谷」は標高2450メートルの立山室堂平に、道路を除雪することでできる巨大な雪壁。最大で約20メートルの雪壁が約500メートルにわたって両側にそびえる道路が出現、期間中、世界有数の豪雪地帯ならではの豪壮な光景を歩きながら楽しめる。例年約30万人の来訪があり、近年は台湾を中心とした海外からの観光客も急増している。
その大きさと迫力は実際に訪れてみないとわからないが、一般的な観光バスの高さが約3メートル超ということからも、その圧倒的な高さがわかるだろう。期間中はこの回廊を散策して、雪壁の迫力と美しさに自然の厳しさと神秘を感じたい。
「雪の大谷ウォーク」の入場・散策は無料で、通行証もプレゼント。散策の所要時間は中央広場を起点に往路が15分、復路が20分。雪の大谷の散策は期間中の9時30分―15時15分。室堂平ターミナル屋上からは歩行者専用通路「雪の回廊」も設けられ、雪壁に願いごとやメッセージが書けるエリアも。
雪壁の高さは気温の上昇とともに低くなっていくため、4月が一番高いが、5月以降になっても天候が安定し期間中はしっかりと残る。過去10年の平均では6月に入っても10メートル以上。
フェスは、「雪の大谷」「雪の回廊」両ウォークをメーンに、期間を5月9日までの「ファーストステージ」と、5月10日からの「セカンドステージ」に分けてイベントを展開。春の雪景色を満喫できる多彩な企画が並ぶ。
ファーストステージでは、パノラマロード「ZEKKEI」が登場。立山連峰の白銀の世界を一望できる雪の上の遊歩道を歩く貴重な体験を提供する。大きな雪の壁に設けるスノーシェルター「NINJA」や、スノーマウンテン「FUJIYAMA」はインスタ映えスポット。スノーカレンダー「KOYOMI」では雪壁の断面から調べた降雪日などの情報を紹介する。
セカンドステージのテーマは「遊び」。雪の迷路「SnowMaze」のほか、雪の滑り台「SnowSlide」は白・黒2つのバージョンが登場するなど例年よりパワーアップ。地元ゆかりの戦国武将、佐々成政に関するイベントもあり、盛りだくさん。
そして今年は、室堂に加え、大観峰にも「アナザーステージ」を開設し、イベントエリアを拡大。大観峰駅屋上の「雲上テラス」には巨大なかまくら「雪のポケット」、大観峰駅2階テラスには「雪のトンネル」が登場する。
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