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島人が勧める“とって隠岐”(6) 島人、旅人交流の場

異彩放つ空間が磨く隠岐の新しい魅力

島後・西郷の八尾川左岸は昔からの商人街。その一角、八尾川にいたと伝わる河童を祀った祠の隣に雑貨屋「京見屋分店」がある。木材を多用した落ち着いた雰囲気の店構え。一歩足を踏み入れると、テントなどアウトドア用品がしゃれた感じでレイアウトされ、棚には出西窯や隠岐窯、広瀬絣など島根県を代表する民芸品が並ぶ。

店主の谷田晃さんに、店奥の大きな木のテーブルの席に案内された。美味しいコーヒーをいれてくれ話を聞く。谷田さんの祖父がお茶を扱う商店として開業し、その後荒物屋として切り盛りしていた父親から店を継いだ。小学校の先生をしていた奥様と出会い、2人のこだわりを少しずつ実現。島の中でも少し異質な空間を作っていった。

異質だけど敷居は高くない。谷田さん自身も大阪でホテルマンをしていたこともあり、ご夫婦とも人を迎えるのが好きなんだろう。だから、島の人たちのたまり場でもある。旅人と島の人がテーブルを囲んで盛り上がることも少なくないとか。

京見屋分店谷田晃さん

「島めぐりサイクリングがお勧め」と谷田さん

「島の文化、風土、暮らしぶりを体験することが隠岐に来る価値なんです。そんなことを伝え、交流する店にしたいなぁ」と谷田さん。そんな旅の手段としてイチオシが自転車。「内航船で4島めぐりのサイクリングなんて最高ですよ。自転車だからこそ出会いもあるし」。次回は一緒に走ろうと誘われた。

その時は、谷田さんが構想する店内バーもできていて、走り終わった後に酒を飲みながらの旅談義が楽しみだ。

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