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安来拠点の「たたら」旅 鉄をめぐる歴史と風土を感じる

島根が誇る日本遺産の旅

安来市は、1400年以上前から日本独特の製鉄技術「たたら」を継承してきたまち。尼子一族が月山富田城を構えたのも、たたらとの関わりが少なくない。2016年4月には日本遺産「出雲國たたら風土記 鉄づくりが生んだ物語」に認定されている。

たたら製鉄の積出港として栄えた安来港に近く、今も「ヤスキハガネ」を生産する日立金属安来製作所の近くにある鉄の総合博物館「和鋼博物館」。たたら製鉄の歴史を貴重な資料とともに展示しているほか、ミュージアムショップではヤスキハガネ製の包丁やナイフを購入できる。たたらに見立てた器でステーキを提供するレストランも併設。9―17時、水曜休み。一般300円。

和鋼博物館

和鋼博物館の館内

鉄づくりの神様を祀る市内の金屋子神社に隣接する「金屋子神話民俗館」は、金屋子神やたたらにまつわる民話を紹介。この地に息づいてきたたたらのストーリーを俯瞰的に知ることができる。9―17時、水曜休み(12―3月休館)。一般300円。

「鍛冶工房弘光」は、たたらの時代から数えて11代続く鍛冶屋。昔ながらの丁寧な手仕事で、燭台などの灯花器を作る。タイミングが合えば工房を見学させてくれる。9―17時、無休。

出雲國たたら風土記

昔ながらの丁寧な手仕事で鉄製品をつくる

たたらは、中国山地で産出される砂鉄を木炭で高温にして還元させ鉄を生産するもので、江戸時代に最盛期を迎えた。砂鉄を採取した跡地の棚田、製鉄で財を成した豪壮な屋敷など奥出雲一帯にゆかりの地が点在。安来市を拠点にたたらをテーマにした旅もこの地域の楽しみの一つだ。

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