韓国・忠清南道で百済文化に触れる(1) 10年に一度の「大百済典」
韓国東部の忠清南道にある公州市と扶余郡で9月23日―10月10日の17日間、10年に一度の「2023大百済典」が開かれる。韓流の元祖とも言われる百済文化を現代風にアレンジして紹介する一大イベント。同典開催を前に4月、百済歴史遺産地区を訪ねるファムトリップに参加した。(本紙特約記者・シカマアキ)
韓流元祖の祭典が今秋開催
韓国「三国時代」の一つ、百済はかつて日本と多く交流したことで知られる。百済が都を置いた韓国東部の忠清南道にある公州市と扶余郡の歴史遺産は2015年、ユネスコ世界文化遺産(世界遺産)に登録された。
同地では1955年より「百済文化祭」を毎年開催。2023年はその規模を拡大し、10年に一度の「2023大百済典」として開かれる。
テーマは「大百済、世界と通じる」で、大百済典として開かれるのは2010年以来2度目(コロナ禍による中止で順延)。
百済文化は「韓流の元祖」とも言われる。韓国史上最も華やかで高度な文化は、日本など諸外国にも影響を及ぼした。今回、開会式は公州市、閉会式は扶余郡で開催。期間中、忠清南道を流れる錦江(白村江)で百済の歴史を立体的に映し出す「水上マルチメディアショー」をはじめ、百済文化に関する体験プログラム、百済と交流あった国々の芸術公演、当時を再現した仏教行事やパレード、歴史遺産のライトアップなどもある。
22年の百済文化祭では、予想を上回る300万人が来場。今回は150万人、うち海外から2万人を見込み、現地では日本からの来場者にも期待が大きい。
百済文化祭財団によると、日本語の案内やパンフレットの作成、ツアーなども準備中という。
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