【番外編】中国ならでは“温故知新”の旅 インフルエンサーが南京を行く
中国・江蘇省は南京への日本からの誘客強化を図るため、情報発信に力を入れている。いわゆる“まとめサイト”や、ブロガーやインスタグラマーなどを活用して魅力を発信。これら“インフルエンサー”と呼ばれる人たちをこのほど現地に招き、南京観光を楽しんでもらった。日本から南京への旅は、中国特有の歴史感と現代感が体感できる“温故知新”の旅だった―。
南京が持つ歴史は2500年あまりという長大なもの。都としても500年超の歴史があり、中国南部の政治・文化の中心地だった。中国四代古都のひとつであり、「六朝古都」「十朝都会」の美名も残る、中国を代表する歴史都市だ。
今回の旅の参加者は田村倫子さんと赤澤えるさん。現在、東京と大阪、沖縄から南京までの航空便が出ているが、今回は上海までフライトで渡り、高速鉄道で南京入りして2泊3日の旅を楽しんだ。高速鉄道は時速300キロで走り、上海―南京間を最短約1時間で結ぶ。
2人は事前に旅の情報を調べ、初日は南京のムードを持つ江南風の民宿「花跡ホテル」に宿泊。南京大報恩寺遺跡公園を訪ねたほか、古典建築や食事処、土産店に囲まれたこの地で宿泊することで伝統的な南京の暮らしを体験した。
そして南京で春の遠足の定番とされる、南京の仏教聖地「牛首山」へ。牛首山の中心建造物「仏頂宮」の中には「仏頂骨舎利」を納めており、両者は遠足に加え仏教文化体験も楽しんだ。
午後からは明の時代1393年建造の古城壁を登り、玄武湖を眺めながら、江南町の風土を体感。玄武湖は古代呉の水軍の訓練場で、隣にある鶏鳴寺には多くの桜を眺めようと満開の時期には多くの観光客が訪れるという。
南京は歴史以外にも、繁華街新街口周辺に様々なブランド店などのファッションモールも充実している、“新しさ”を併せ持つ。夜には秦淮画舫に乗ってのナイトクルーズも両岸の夜景が美しく人気の体験となっている。
同省では、旅のキュレーションサイトRETRIPで「絶対に外せない中国・南京のおすすめ観光スポット7選」も発表。牛首山や世界文化遺産の明孝陵、古南京の代表老門東、繁華街新街口、玄武湖などを紹介している。
2人が楽しんだ旅や発信される情報を活用して自分だけの南京観光を楽しみたい。
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