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農泊核に観光交流を推進・京都府笠置町(1) 歴史資源と自然体験の宝庫

京都府の最南端に位置する笠置町。京都府下で一番面積の小さい町で、人口も1300人ほどと、もっとも少ない。後醍醐天皇の行在所として知られる笠置寺など歴史を有し、連日多くのキャンパーで賑わい、関西随一のキャンプ場として知られる木津川の河川敷など自然を楽しむ場所にも事欠かない。大阪市や京都市、奈良市などから車で1時間弱と交通も至便だ。そんな笠置町で今、農泊を推進し、観光をまちの産業として確立しようとする取り組みが進んでいる。

笠置山とキャンプ場 「石の国」が誇る唯一無二、多彩な魅力

笠置町のシンボル「笠置山」。標高は300メートル弱の山だか、古くから信仰の対象とされてきた。

山は巨岩が点在し、弥生時代から自然崇拝の霊場だった。奈良時代になると仏教の修験行場として栄えるようになり、10メートルを超える巨石に日本で最大にして最古と言われる弥勒磨崖仏、虚空蔵磨崖仏をはじめとする仏画が刻まれた。平安時代には、山頂の笠置寺へ参拝する「笠置詣で」が盛んになり栄えたという。

笠置寺

笠置山山頂部に広がる笠置寺。
見どころは日本最大級の弥勒磨崖仏

笠置山の名前を一躍有名にしたのは後醍醐天皇。武士から政治の実権を公家の手に取り戻そうと鎌倉幕府討幕を企て、「元弘の変」を起こした。その最初の舞台となったのが笠置山で、御所を置いた。その後、後醍醐天皇は奈良の吉野に落ち延び、さらに隠岐島に流されたが、2年後に「建武の新制」を果たした。笠置山には、今なお戦の跡がそこここに残っている。

秋は紅葉が美しく、京都府立笠置山自然公園のもみじ公園で毎年11月にライトアップが行われる。笠置山から雲海の眺めが楽しめるのも秋から初冬の早朝だ。

豊かな自然が楽しめるのも笠置町の魅力。1年を通じて多くのテントが並ぶ木津川の河川敷。年間10万人近くのキャンパーが訪れる関西きってのメッカ。JR笠置駅から近く、笠置町を取り囲むように走る高速道路網からのアクセスの良さも人気に拍車をかける。春には日本の桜名所百選に選定されている約3千本のソメイヨシノが河川敷やJR笠置駅周辺に咲き誇る。夏はキャンプ場の真上にあがる花火も。

木津川河川敷のキャンプ場

年間を通じて多くのキャンパーが訪れる
木津川河川敷のキャンプ場

木津川は様々なアウトドアスポーツ体験も楽しめる。河川敷に点在する巨石群は、関西屈指のボルダリングエリア。東京オリンピックの種目に選ばれ年々注目が高まるボルダリングだが、2018年には町民が出演するボルダリングをテーマにした映画「笠置ROCK」が公開され、さらに訪れる人が増えた。また、笠置町には国内トップクラスのカヌーメーカー「フジタカヌー」の本社があり、笠置カヌースクールは日本で最も歴史のあるカヌースクールが行われている。木津川の流れのおだやかな中流域で、初心者から上級者まで楽しむことができる。

(次の記事)農泊核に観光交流を推進・京都府笠置町(2) 楠山荘でワンストップ機能

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