農泊核に観光交流を推進・京都府笠置町(2) 楠山荘でワンストップ機能
農泊、移住・定住など笠置の拠点
笠置町の農泊、移住・定住に関してワンストップ機能を持つ拠点がオープンする。昭和初期に建てられた豪邸を改修し、将来的には宿泊、飲食の営業も行う計画だ。
施設名は「楠山荘」。JR笠置駅からほど近く、町の中心部に建つ。音響メーカー・日本ビクター前身の会社を創業した実業家が兵庫県西宮市に建てた和洋折衷の邸宅を笠置町に移築したもので、料理旅館として営業していたこともあった。
建物は2階建て。1階はステンドグラスや出窓があしらわれたお洒落な洋間、池泉式の庭園を望む大広間など。2階にも和洋室がある。
当面は1階の洋間で、笠置町を中心とした農泊や移住・定住をあっ旋する窓口として営業。今後は、料理旅館だったころの厨房を生かして飲食を提供できるようにするほか、農泊の一施設として宿泊も受け入れる予定。
施設を運営する地域商社では、地域おこし企業人や地域おこし協力隊とも連携し、滋賀県甲賀市や三重県伊賀市、奈良市柳生エリアなどと忍者・剣豪をテーマにした広域観光を推進。着地型観光プログラムの開発などにも取り組む。
また、楠山荘が軒を連ねる商店街の活性化にも笠置町商工会と共同で取り組み、賑わいと観光消費の創出を図る。
さらに地域商社では、JR西日本のICカード乗車券「ICOCA」を取り扱う。JR笠置駅など関西線の各駅の乗降でICOCAが利用できるようになる2021年春に向けて準備を進めている。「忍者・剣豪ICOCA」として中日本ネクスコと西日本ネクスコとも連携し、広域観光によるポイントを付与しエリア内で決済サービスが提供できるようにしていく。
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