明智光秀とガラシャゆかりの地 宮津市内に点在
宮津城下町で足跡たどる
日本三景・天橋立で知られる京都府宮津市。この冬は、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の主人公、明智光秀ゆかりの地を猛烈にアピールする。
宮津のまちは、織田信長の命で細川藤孝と光秀が一色氏が治める丹後を攻め落とした後、藤孝が宮津城とともに築いた城下町。城を築く際に信長が書いた「光秀と相談して、堅固に築くように」と指示する書状が残っている。
宮津城は、明治に入ると廃城処分となり取り壊され、馬場先御門の太鼓門だけが残ったが、城下町としての風情を取り戻そうと2010年に大手川城壁「しらかべの道」約260メートルを復元。復元された城壁には、場外の敵に向けて矢や鉄砲を放つための「狭間(はざま)」と呼ばれる穴も見ることができる。
藤孝の息子・忠興に嫁いだのが、光秀の娘の玉(後のガラシャ)で、本能寺の変までの2年間を宮津で過ごしている。その間、細川父子が天橋立で行った初茶会には、光秀も招待されている。この時が光秀と玉が会う最後だった。
宮津の盛林寺には、光秀の首塚が祀られている。山崎の合戦の後、豊臣秀吉により本能寺に晒されたのち、玉に届けられた光秀の首が供養された塚だと伝えられている。寺は1577年に創建され、旧支配者だった一色氏に関する過去帳や位牌が保存されている。一色氏は14世紀後半から9代にわたり丹後を支配した大名で、忠興に斬殺された最後の丹後国城主・一色五郎を鎮魂する一色稲荷神社は宮津城跡を偲ばせる史跡。
宮津市観光交流センターでは、これら光秀とガラシャゆかりの地に、細川ガラシャ像、カトリック宮津協会などを加えたレンタサイクルでめぐるモデルコースを紹介している。自転車は道の駅宮津天橋立で貸し出している。目安となる2時間の料金は400円。
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