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地球の息吹を感じる室戸ジオの旅(3) 漁港にも大地のストーリー

室津港や室戸岬港

室戸市では漁港においても、地球のダイナミズムとともに生きてきた地域の姿を垣間見ることができる。室津港や室戸岬港の海面は、港周辺の家屋がある場所から7―8メートルも低い。港に係留されている漁船を見下ろすという独特な風景が広がる漁港だ。それは、城でいうところの「堀」のような感じ。

室津港

集落から見下ろすように位置する室津港

これは漁業を生業とする地域の暮らしと、繰り返されてきた地盤の隆起との兼ね合い、いわば人と自然の共生の歴史が産んだもの。

室津港の歴史は江戸時代から始まった。海が荒れる室戸で望まれてようやくできた港は、室戸半島で地震が発生すると港は隆起し、干上がってしまい、港としての機能は不全に。すると地元では海水をせき止め、掘り下げ工事を敢行、港は復活―という歴史を何度も繰り返してきたことで生まれた風景なのだ。

室津港周辺は港町風情あふれる飲食店が並ぶ。地元住民が呼ぶ「港の上」で地域の風情に触れる時間が、室戸ジオの旅を実感させてくれる。

室津港

夕焼けに染まる室津港

高知県室戸ユネスコ世界ジオパーク 旅のおすすめサイト

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