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奈良県桜井市・長谷寺を着物で拝す(2) 個性豊かな老舗並ぶ参道

1千年以上前から賑わい 歴史情緒感じて門前町を行く

長谷寺の門前町の参道は、初瀬街道の一部として1千年以上前から参拝者で賑わってきた。今でも旅館や土産物店など風情あるたたずまいが残っている。

門前の主だった商店を紹介していこう。門前町の始まりに位置するのが「花遊茶屋」。草餅やとち餅をその場で食べることができる。「白酒屋」は明治8年創業で、戦時中には旅館として営業。草餅や奈良漬けなどを味わえる。なかでも奈良漬けは長期間かけて熟成させた三年漬として知られる。「井上商店」は大和の出雲人形やぼたん土鈴などを販売。「田中屋」は旅館として営業、和食料理や精進料理を提供する食堂としても利用されている。旅館「大和屋」は長谷寺にもっとも近い宿で季節の料理が自慢。

白酒屋

奈良漬の白酒屋

「しとらせ」は奈良の郷土食、柿の葉寿司を製造販売し店内で食べることも可能。「吉原商店」は商標登録している葛の手めんを提供する本物志向の店。「総本家寿屋」は創業から60年、草餅を作り続ける老舗。「山口」は草木染めの商品を販売。「中山米穀製麺所」は百年もの間、素麺販売を続けている。「井上ぼたん堂」は焼餅、草餅、ぼたん餅の3種類を販売。旅館「井谷屋」は天然温泉の宿で温泉入浴が楽しめる。「寶圓堂(ほうえんどう)」は老舗和菓子店で、よもぎあん入りの草餅がお勧め。

寶圓堂

草餅が人気の寶圓堂

このほか「長谷路」のように登録有形文化財指定の日本家屋の座敷で、庭を見ながらにゅう麺の食事やコーヒーを味わえる店や、「やまと薬膳」など薬膳料理を用意する店がそろっており、参道を散策して好みの店を探してみたい。

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