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起承転結で地域の魅力発信 伊勢志摩国立公園エコツー推進協、ツアー商品化へ注力

アクセシブルアドベンチャーツアー事業

伊勢志摩国立公園エコツーリズム推進協議会は今年度、環境省からの受託で「伊勢志摩国立公園アクセシブルアドベンチャーツアー―海女と神宮の物語展開事業」に取り組んでいる。地域の自然と人が織りなす風土、歴史の魅力をストーリーに落とし込み、物語を背景にした体験コンテンツ、ツアー造成を展開。伊勢志摩ならではのエコツーリズムの構築を図る。

同協議会は県や伊勢鳥羽志摩地域の各市町のサポートを受けながら、民間の事業者や団体などが参画。民を中心にコンテンツ造成や販売、ツアーの実施などを行い、伊勢志摩のエコツーリズムを推進している。

今回の事業では、伊勢志摩国立公園や海女文化、漁村文化、伊勢神宮、神に捧げるものづくりという地域資源をベースに、地域が育んできた人と自然の共生の歴史をインバウンドを中心に発信。海女関連の体験やリアス式海岸のカヤック体験、漁業体験など現在もニーズのある体験と、今後求められるアクセシビリティな体験を絡めて地域の没入できる、いわゆるイマーシブな旅として表現する。

事業の核となるストーリーは「悠久の歴史に育まれた人々の営みと自然が織りなす里山里海。その舞台である常緑樹林とリアス海岸が御食つ国を生み出し、現代の生業を育んだ自然と人とのストーリー」。ストーリーを各事業者のプログラムや地域内スルーガイド、バリアフリーカウンセリングの連携で展開する。

プログラムは起承転結でシーンごとに配置。「起=物語のある風景」は伊勢志摩国立公園の自然のストーリーの魅力を伝える横山展望台での森歩きなど。「承=自然と人との結び目にある文化」は一次産業の体験から自然の恩恵・厳しさ・環境の危機を伝え、海女漁や海女小屋体験などを設定。「転=日常の自然が神になるとき」は神に捧げるものづくりや、国崎神社・鰒調製所の散策など地域の神事を組み込む。「結=感謝と世界の平和を祈る」は「一生に一度のお伊勢参り」として神宮参拝―とシーンを追えば地域に没入できる流れだ。

今年度はこれらコンテンツをカスタマイズするツアー商品の造成に注力。体験集やモデルコースを造成し、事業展開のチーム編成や資源保護への再投資のスキームづくりにも取り組む。7月には安全性や快適性を確認するため車いす利用の外国人客を招いてモニターツアーを実施。ファムトリップ、人材育成、情報発信、販売戦略策定など事業の将来性を見据えた体制づくりを行い、地域にアクセシブルアドベンチャーツアーを根付かせていく。

伊勢志摩国立公園アクセシブルアドベンチャーツアー

バリアフリーカウンセリングとも連携し、
誰もが楽しめる伊勢志摩へ

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