滞在して分かる日田の熱量
体験してこそわかる場所
今回の日田取材は、事前に聞いていた「日田の人の地元愛の強さ」「観光素材の豊富さ」そして「日田の暑さ!」すべてを受け止められるのか? 少し身構えてのスタートでした。
しかし実際に訪れてみると、その心配すべてが吹き飛ばされました。屋形船でのひと時は想像以上。継承者が減少する中で「今しかできない特別な文化体験」であり、鵜匠の語り、川の涼やかな風、地元食材の会席料理とともに、日田らしさを五感で味わう貴重な時間となりました。
また小鹿田焼の里でも印象的だったのは、写真で見ていた以上に「音」や「手触り」を通じて魅力を感じられたことです。流れる水の冷たさ、唐臼が土を挽く“コンコン”という象徴的な音、陶器を実際に手に取ること、行かなければわからない魅力がたくさんありました。当初陶器にあまり興味がなかった私自身も心から楽しむことができ、小鹿田焼のお茶碗を連れて帰りました。作るところを目にし、伝統を大切につないでこられた陶工の方が作ったお茶碗で食べるご飯は格別で、旅の思い出を日常に持ち帰れるのも魅力です。

小鹿田焼
さらに、お祭りの話を聞く中で、小学生が中止になってしまった鼓笛パレードを「もう一度やりたい」と嘆願したお話では、市民とまちが一体となって企画・運営している取り組みなど、日田の祭りは市民の想いによって受け継がれていることがよくわかりました。
受け止められるのか?の不安に思った熱量はしっかり受け止めることができました。そして改めて通過点ではなく、滞在地としての価値が溢れる場所だと実感しました。伝統も人の想いも息づく日田は体験してこそわかる場所です。ぜひ多くの方に足を運んでほしいと感じています。
(キューカン本部・上田悠希)
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