日田の魅力は「水」 ビール、梅酒、焼酎を育む水郷
左党ならずとも心躍る自然の恵み
日田観光は歴史文化から自然、産業などバラエティに富むが、水郷・日田という地域性を追求するコンテンツとして「水」をテーマにした旅を提案したい。良質な水を求めて古くから発展した醸造業は日田文化を構成する大きな要素。特に左党をうならせる施設の充実ぶりは特筆ものだ。
サッポロビール九州日田工場は、森に囲まれた豊かな自然環境のなかでビールを醸造。国内・アジア向けのビールの製造拠点として稼働している。サッポロビールの歴史を映像でたどるシアターやエビスビールなどのギャラリー、出来立ての生ビールを日田の町並みを眺めながら味わえるホールなどビールを学び楽しむ要素にあふれている。併設する「日田森のビール園」は500席を備えるキャパシティで団体にも対応。屋外のテラス席で格別の一杯を楽しみたい。

サッポロビール九州日田工場
梅の郷・大山町では、やっぱり梅酒に手を伸ばそう。地元農家が育てた朝採れの梅をその日のうちに漬け込み、長期熟成を重ねるというこだわりの製造法で梅酒を製造している。「梅酒蔵おおやま」の梅酒工場ではタンク室や瓶詰め室、樽貯蔵庫が見学でき、映像やスタッフによる案内で梅酒づくりについて学ぶことができる。約10種類の梅酒の無料試飲、オリジナルの梅酒づくり体験(要予約)も。団体の見学・体験を受け付けている。
今年8月JR九州の観光列車「ななつ星」の乗客が施設内の宿泊施設「うめひびき」に宿泊し、庭園で日田の伝統芸能「祗園囃子」の演奏が行われるなど、付加価値商品として利用されることも多い。

梅酒蔵おおやま
いいちこ日田蒸留所は広大な自然の中で本格焼酎を製造。自然散策のほか仕込みの様子や貯蔵庫が見学でき、あわせてショップでの買い物も楽しもう。
老松酒造は寛政元年創業の老舗蔵元。伝統のほか麦焼酎や近年は地元産の梨を使ったリキュールも人気だ。
天領日田洋酒博物館は日本初の個人の洋酒博物館で、30年以上かけて集めた2万点以上の資料から洋酒の歴史を伝えている。併設のバーでヴィンテージウイスキーをたしなむのも大人の楽しみ。
薫長酒蔵資料館は江戸時代に建てられた酒蔵が目をひく。日本酒の歴史や製法が学べる酒蔵資料館、蔵元ショップ、カフェ、ギャラリーなどを備え、天領の地の酒造りを伝えている。ショップでは限定商品も。
醸造という点で欠かせないのが「原次郎左衛門の味噌醤油蔵」。味噌や醤油、ラムネを製造し、醸造所では工場見学ツアーも実施しており、醸造品の歴史や商品を見ることができる。「虹色ラムネ」は醤油屋さんが作るラムネとして人気がある。

原次郎左衛門の味噌醤油蔵
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