聖地支える松浦魚市場 最先端の高度衛生施設
団体の見学も可能
アジフライの聖地を支えるアジが水揚げされる「松浦魚市場」。近代的かつ衛生的な市場は、一般団体の見学も事前予約のみ可能で、タイミングが合えば水揚げやセリを見ることができる。
松浦魚市場は2021年3月に施設を大幅にリニューアル。陸揚げから選別・荷さばき・冷凍・出荷までを一貫して行う最先端の「高度衛生化閉鎖型施設」として生まれ変わった。
多くの魚市場が吹きさらしの構造である一方、ここでは鳥害や外気を遮断し、紫外線殺菌海水や電解水などを用いて清潔な環境を保ち、水産物の衛生レベルを高く維持している。
23年3月にはEU―HACCPの施設認可を受けたことから、国内はもとより諸外国への輸出増大を図っている。EU圏にはアジ、サバ、ゴマサバなどを輸出する。
市場にはアジだけではなく高級海鮮が集積。
新松浦漁業協同組合が養殖しているとらふぐは、日本一の生産量を誇る。味も上品な甘さで、透き通った身、歯ごたえが天然ものと変わらないと評価されている。その秘けつは、とらふぐ同士が鋭い歯で傷つけ合わないように歯切りを行い、水揚げ時はいかだを港まで移動し、手作業で運搬車に運んでいるからだそうだ。
また、松浦市は県内でも有数の養殖本マグロの産地。鷹島や青島、星鹿で養殖し、全国に出荷している。引き締まった身に、口の中でとろける食感など食通から高い評価を得ている。
松浦産の車エビの評価も高い。伊万里湾の入江を利用した広大な養殖場で、環境や餌や成長度合いに注意を払いながら、愛情たっぷりに育てられている。
さらに、他の海の3年ものより「青島の2年もの」と言われるほど大きさと成長が早い「岩ガキ」。現在も漁師が素潜りで獲っている。
水揚げしたばかりのカタクチイワシを一気に茹であげる「いりこ」や獲れたての魚と塩だけでつくる「青島かまぼこ」も逸品。
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