CGやVR駆使し元寇遺物が蘇える 松浦市埋蔵文化財センター
元寇の歴史を「体験して楽しむ」
松浦市埋蔵文化財センターは、1980年から始まった鷹島周辺の海での遺物調査と引き揚げ作業によって数多く発見された貴重な元寇遺物が展示されている。2022年10月に引き揚げられた「一石型木製いかり」は、今から約740年前のものとは思えないほど状態がよく、人が木を削った跡も残っている。
同センターは2017年、松浦市立鷹島歴史民俗資料館と松浦市立鷹島埋蔵文化財センターを統合し再編された。18年には展示施設をリニューアルし、エアタイト(調湿)機能を持った展示台を導入した。これまで公開できなかった遺物の展示や照明をLED化し、展示内容によって照度を変更することで、展示物がより見やすくなった。
なかでも重視したのは「体験して楽しむ」こと。3Dのトリックアートは、デジタルカメラやスマートフォンを通して蒙古襲来の舞台へとタイムスリップしたような気分を味わえる記念撮影スポットだ。
海底で撮影された3D画像をもとに作成された鷹島2号沈没船の立体模型も設置され、元寇船の全体像をCGで立体的に確認することができる。自身がダイバーになって、現在も沈んでいる元寇船を、VRを通して見ることも。HMD(ヘッドマウントディスプレイ)を着ければ大海原に浮かぶ元寇船上へ。細部にわたり再現された元寇船に乗って、コントローラーを操作して甲板の上を移動したり「てつはう(火薬とともに陶片や錆鉄片が入った石弾)的当てゲーム」も楽しめる。
このほかにも元のフビライが元の象徴としてチベットの学僧に作らせた「管軍総把印」や、元軍の兵士が使っていた「ベルトの金具、フック」や「コイン型のお守り」など興味深い遺物を見ることができる。元軍が被っていた兜や槍、刀、てつはうなどの復元模型に触れることも可能。大陸の武器で石弾やてつはうを勢いよく飛ばす投石器も設置してある。
入場料は一般310円、小中高生140円。
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