松平不昧公200年祭開催 松江の「和」伝えるイベント続々
水燈路拡大や企画展
現代の島根県松江市が持つ城下町の雅な風土の礎を築いた、江戸時代の松江藩7代藩主、松平治郷。不昧(ふまい)公と呼ばれ、大名茶人として茶の湯文化、美術工芸、食文化を松江に根付かせた。没後200年を迎えた今年、松江市では「松平不昧公200年祭」と銘打ち、松江らしい和の文化を体感できるイベントを山陰DCとも連動しながら開催、地元にも観光客にも郷土の偉人の偉功を伝えていく。
毎年初秋に開催している「松江水燈路」は今年は200年祭記念、DC特別企画として開催。9月1日―10月31日、国宝・松江城周辺に行灯を点灯、夜の幻想的な歴史空間を創出する。9月22日からの週末は堀川遊覧船の夜間運航も。
また、水燈路の拡大版として松江城天守への夜間登閣も同時開催。夜間登閣と堀川遊覧船の夜間運航乗船に松江の和菓子とお茶をセットしたクーポンの設定や、9月22日―10月28日の土日祝日は天守最上階の「天狗の間」での特別茶席も開設し、松江の茶の湯文化に親しんでもらう。
不昧公を知るには各所で開かれる企画展へ。200年祭記念企画展は5月12日に始まった出雲市の手銭記念館を皮切りに、松江歴史館、田部美術館、八雲本陣(以上松江市)、絲原記念館、可部屋集成館、出雲文化伝承(以上奥出雲町)、出雲文化伝承館(出雲市)で年末にかけて次々に開かれる。島根県立美術館では「松平不昧展」を9月21日―11月4日に開催。茶道具などの展示で茶道文化と日本の芸術文化を紹介する。
「不昧公好み」と言われる茶室「明々庵」では茶室のほか庭園や和菓子などについて解説する特別案内コースを通年で設定している。
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