鉄旅ノスタルジー DC展開山陰巡る(1) 「サンライズ出雲」で島根安来へ
「サンライズ出雲」で旅情に浸る 安来では世界の庭園と郷土芸能
JRグループが展開する山陰デスティネーションキャンペーン(DC)が7月1日から始まった。DC開催を前に、JRによるプレスツアーが6月25―27日に行われ、首都圏や関西圏のマスコミ関係者25人が鳥取県、島根県をまわった。
山陰DCは、山陰両県が持つ「ノスタルジック」をコンセプトにしている。ならば山陰への旅は、現在唯一の定期運行となった寝台列車を利用し旅情を感じるアプローチがふさわしい…ということで、プレスツアー前日の24日夜、東京駅22時発の出雲市駅行き寝台特急「サンライズ出雲」に乗り込んだ。岡山までは「サンライズ瀬戸」と併結した長い14両編成で、女子旅やビジネスマンも注目する人気列車だ。
個室に入ってドアを閉めて、室内の照明を消す。ブラインドを全開にして、きれいな夜景を眺める。横浜辺りでは、京浜東北線や横須賀線の通勤電車と並走。向こうの車内は家路を急ぐサラリーマンが吊革を持っている。こちらが持っているのは缶ビールだ…至福。約11時間後、山陰本線の安来駅で下車した。
安来駅から貸切バスで15分ほど、足立美術館と安来節演芸館に到着。ミシュランで3つ星の評価を得ている足立美術館の日本庭園を鑑賞。「館内の至る所に大きな窓枠があります。そこから庭園を絵画のように見てください。回遊式の庭園にいるような感覚で鑑賞できます」と、同館広報部長の武田亘さん。
安来節演芸館では、安来節の踊りを体験する目的で山陰旅行に来たという観覧者がいて驚いた。安来市観光振興課の山口綾香さんは「安来節体験は1日4回行います。ぜひ安来で踊ってみませんか」。
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