「べらぼう」江戸の旅(1) 今年の大河ドラマ、江戸のメディア王を描く
今年の大河ドラマは「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。「江戸のメディア王」と称され、出版・文化の世界で江戸時代を駆け抜けた蔦重こと蔦屋重三郎の生涯を描く。主人公・蔦重を横浜流星さんが演じ、作・脚本を「おんな城主 直虎」も手掛けたヒットメーカー・森下佳子さんが担当。江戸時代を文化の面から捉えた異色の大河ドラマは、笑いと涙に彩られた人間模様で"クールジャパン"として現代日本が誇るコンテンツビジネスの礎に迫る。
主役は「蔦重」 横浜流星さんが演じる
「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は大河ドラマ第64作。戦国や維新が舞台となることが多い大河のなかで、江戸の民衆文化にスポットを当てた挑戦的な作品となる。
舞台は江戸時代中期、大河で初めての時代となる18世紀後半。蔦重は吉原の庶民の子に生まれ、引手茶屋の養子に。吉原で働きながら貸本屋から身を興し書籍の編集・出版業の世界へ飛び込む。田沼意次による政治のなかで江戸文化が華やかな時代背景が活躍を後押しし挿絵を使った「黄表紙本」で人気作を輩出。喜多川歌麿や山東京伝、東洲斎写楽といった文化人も見出した。ドラマでは「江戸のメディア王」への成り上がり、コンテンツビジネスの祖となった蔦重の活躍を吉原、幕府、市井の人々を巻き込みながら痛快に描く。
蔦重を演じるのは、横浜流星さん。蔦重の幼なじみで伝説の花魁・花の井を小芝風花さん、田沼意次を渡辺謙さん、喜多川歌麿を染谷将太さんが演じる。そのほか幕臣として田沼意知は宮沢氷魚さん、松平武元は石坂浩二さん、長谷川平蔵宣以は中村隼人さん。徳川家では一橋治済の生田斗真さん、江戸市中からは須原屋市兵衛の里見浩太朗さん、鱗形屋孫兵衛の片岡愛之助さん、平賀源内の安田顕さんら重厚かつ個性的な面々が物語のカギを握る。
そして語りは綾瀬はるかさんが担当。明和の大火から逃れ吉原に戻ってきた九郎助稲荷に扮し、物語を見守り、案内していく。
放送はNHK総合が毎週日曜日20時から、BSが同18時から、BSP4Kが同12時15分から。
なお、「べらぼう」とはたわけ者などが転じて「桁外れな」という意味を持つ。
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