民の力で世を変えた青春の人 60作目の大河「青天を衝け」の世界へ(1) 日本資本主義の父、渋沢栄一を描く
今年の大河ドラマ「青天を衝け」の放送が2月14日に始まる。記念すべき60作目の主人公は、渋沢栄一。幕末から明治の時代、長く続いた官尊民卑の世を変えるべく立ち上がった“日本資本主義の父”の波乱に満ちた生涯を描く。生まれ故郷の現在の埼玉県や東京都など主要舞台となる地では大河ドラマ館も開館する。「生き延びればいつか志を貫ける」。民の力で世を変えようとした栄一の姿が、不安と混沌に満ちた現代に今一度、戦う指針を示す―。
栄一は吉沢亮さんが演じる 2月14日放送開始
「青天を衝け」は大河ドラマが始まって60作目となる節目の作品。これまでも連続テレビ小説作品を手掛けてきた大森美香さんが描く意欲作だ。
古くから官尊民卑の世が続いてきた日本にとって、幕末・明治は新しい時代を渇望する若きエネルギーに満ちた転換期。大きな時代のうねりのなかで百姓から幕臣へ、そして民間へと立場を変えながら、青天を衝(つ)くかのように高い志を持って近代日本を切り開いた渋沢栄一のエネルギッシュな生きざまを描く。
栄一は2024年度、新しい1万円札の肖像画になるということで広く知られるようになった“日本資本主義の父”。生涯で約500の企業、約600の公共事業に関わり、現在の日本の礎を築いた一人だ。その生涯は「緻密な計算」と「人への誠意」を武器に、近代日本のあるべき姿を追求した“青春の人”。エネルギー溢れる姿が、大河の世界に新しい風を吹かせ、現代を生きる人々に力強さと軽やかさを与えてくれるはずだ。
若き心で挑戦を続けた渋沢栄一を演じるのは、吉沢亮さん。父・市郎右衛門の小林薫さん、母・ゑいの和久井映見さん、従兄・喜作の高良健吾さん、親せき筋の尾高家からは従兄・惇忠の田辺誠一さん、従兄・長七郎の満島真之介さん、従弟・平九郎の岡田健史さん、従妹でのちの妻となる千代の橋本愛さんらが脇を固め、若き栄一と影響を与え合いながら歩みを進める。
水戸藩・一橋家では栄一を重用した徳川慶喜を草彅剛さん、その側近・平岡円四郎を堤真一さん、藩主・徳川斉昭を竹中直人さん。江戸幕府では12代将軍・徳川家慶を吉幾三さん、篤君を上白石萌音さんが演じる。
放送は2月14日から。
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