観光列車「海里」が新潟−酒田間で運行 JR東日本
新潟エリアの観光列車充実
JR東日本は10月5日から、新潟駅−山形県・酒田駅間に、新たな観光列車「海里(かいり)」の運行を始めた。
海里は、新潟と庄内の食、景観を楽しむ観光列車。4両編成で1、2号車は指定席、3号車は売店とイベントスペース、4号車は旅行商品として販売するダイニング24席からなる。
ダイニング仕様の4号車では、新潟発は新潟古町花街の有名料亭・行形亭、鍋茶屋、一〆が四季折々の日本料理を提供し、酒田発では山形県鶴岡市のアルケッチャーノの奥田政行氏監修「奥田イタリアン」を提供する。1、2号車でも事前予約で海里特製、新潟と庄内の弁当を用意する。
景色で見どころとなるのは、新潟と山形県境の名勝、日本海・笹川流れの景観。桑川駅に上り下りで20−30分程度停車し、隣接する道の駅笹川流れ夕日会館から夕陽を望める季節もある。
定員は86人。外観は夕陽と新雪の融合を表現し、それ自体が新潟の新しい風景となることに期待を込めた。金土日を中心に1日1往復、片道約3時間かけて運転する。
新潟県内では、乗って楽しい観光列車の投入が続いている。3年前に運行を開始した「現美新幹線」は、写真家の蜷川実花さんが長岡の花火をモチーフに外観をデザイン。6両編成のうち1両が指定席で、自由席も含めすべてが現代アート車両。走る美術館と称される。上越新幹線・越後湯沢−新潟間を週末や祝日を中心に運行している。イベント運行を除き、1つの県内だけ走る新幹線としても知られる。
新潟県を走る北陸・上越2つの新幹線を結ぶのは「越乃Shu*Kura」と「飯山線観光列車おいこっと」の2つの観光列車。
「越乃Shu*Kura」は今年運行から5周年。金土日祝を中心に、上越妙高から長岡を経由し十日町までを約2時間半で運転している。日によって目的地が違うのも特徴で「柳都Shu*Kura」(上越妙高−新潟)と「ゆざわShu*Kura」(上越妙高−越後湯沢)と名称を変え運行している。「Shu*Kura」は酒の蔵の意味。3両編成の車内では、地酒の試飲や食事、生演奏が楽しめる。
土日休日を中心に長野−十日町を1日1往復するのは、田舎をテーマにした観光列車「おいこっと」。田舎は東京の真逆との発想でTOKYOを反対から読んで名付けたのがOYKOT(おいこっと)。茅葺き屋根の襖や障子をイメージした外観と古民家風の内装デザインが印象的な2両編成で、千曲川に沿って日本の田舎風景の中を走る。
海里も走る羽越本線の新潟—酒田(山形県)を走る「きらきらうえつ」はえきねっとの「お先にトクだ値スペシャル」で半額運賃で販売中。新潟−会津若松には、SL列車「SLばんえつ物語」が走っている。
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