リアルによみがえる古戦場 関ケ原に記念館が3年前オープン
「天下分け目」を深く知る
誰もが知っている歴史的出来事、関ケ原の合戦。家康率いる東軍と石田三成率いる西軍合わせて15万人が対峙し、雌雄を決した一戦だ。
合戦の場となったのは岐阜県関ケ原町。国内最大級のイベントの場でありがながら、これまでは見て回る手がかりが少なく、歴史愛好家を除いて一般旅行者にはハードルが高い戦跡だった。
コロナ禍の2020年10月21日、合戦と同じ日にオープンした岐阜関ケ原古戦場記念館と古戦場整備の進捗が状況を一変させた。誰もがアクセスしやすく、関ケ原の合戦について深く知ることができる場に変ぼうした。
岐阜県が約50億円をかけ新設した古戦場記念館。展示にも力が入っている。エンターテインメント性も手伝って、楽しく分かりやすく関ケ原の合戦を知る教育の場ともなっている。
入口を入ると、まずは合戦までの経過を床面スクリーンのグランド・ビジョンと、講談師、神田伯山さんのナレーションで復習する。次に登場する大迫力のシアターは古戦場記念館のハイライトだ。巨大な曲面スクリーンに映し出される合戦の様子は、光と音、客席の振動と風が相まって迫力満点。槍での戦いが見ていて痛い。
家康朱印状や徳川二十将図、合戦絵巻といった展示を見て回ったら最後は展望室へ。ここからは古戦場が一望できる。陣跡には幟が立ち、諸藩部隊がどこに布陣しているかがよく分かる。
古戦場記念館から陣跡までは、ほとんどが徒歩圏内。今度は各陣跡を訪れて、敵味方の陣跡を眺めてみよう。
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