あわらは修学旅行プラン充実(1) 「バイオマス」でSDGs学習
福井県・あわら温泉が修学旅行誘致の取り組みを活発化させている。コロナ禍の影響で修学旅行先は都市圏などから地方へ、県内の学校も福井県内での「マイクロツーリズム」へと変更する流れになり、昨年はあわらの旅館ホテルを宿泊地とする修学旅行が急増した。市や観光協会では北陸新幹線の敦賀開業を2023年度末に控えることもあり、この流れを持続しようと体験教育素材を充実化。あわらならではのプログラムをそろえ、ウィズ・アフターコロナの修学旅行先として利用を呼びかけていく。
間伐材の再利用を学ぶ 新幹線の開業控え学生誘致
そのひとつの切り口がSDGsだ。各地でも教育旅行素材として近年採り入れられているが、あわらでは木材による「バイオマス」をテーマに、エネルギー教育を入口にした森林環境教育素材として今年度からツアー化した。地域資源である豊富な木材をエネルギー化する取り組みは、持続可能な社会形成への理念を学ぶのに最適。
あわら市と隣の坂井市は約6割が森林地帯。民間主導で「もりもりバイオマス協議会」を設立し、森林保護のため大量に排出される間伐材を木質チップにして、あわら温泉各施設のボイラーに利用する取り組みを進めている。これまでは企業や自治体を対象に視察ツアーを実施していたが、今年度から修学・教育旅行も対象に加えた。
修学旅行によるツアーでは、木質バイオマスエネルギーを利用した循環型社会を体験。あわら市の木質バイオマス施設「WOODバイオマスセンターさかい」で木質チップの製造現場を見学するほか、あわら温泉の宿泊施設2カ所に熱供給、利用されているボイラー施設、風車による風力発電施設「夢ぐるま公園」という3つの見学を組み合わせて、“あわら流SDGs”学んでもらう。3カ所とも専門ガイドによる案内があり、その場で学びを深められる。
所要時間は移動を含めて約2時間。ボイラーとバイオマスセンター施設の見学の料金は15−40人で2万2千円(税別)。1日で3班まで対応する。
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