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戦中の“命救う決断”の歴史 上山田ホテルに記念碑/戸倉上山田温泉

身体の不自由な子どもたちを受入

戸倉上山田温泉の老舗、湯元上山田ホテルに昨年、1つの記念碑が建立された。太平洋戦争末期から戦後にかけての4年間、身体が不自由な子どもたちの疎開をホテルが受け入れたことを後世に伝えようとする碑で、同様の戦禍を二度と起こさないことを誓う碑だ。

東京・世田谷にあった「東京都立光明国民学校」(現・光明学園)は全国で唯一、身体の不自由な子どもたちが集まる学校だった。戦時中、他校の学童疎開が始まるなか、子どもたちの疎開先探しに苦労していた校長から相談を受けた当時、旧上山田村長だった同ホテルの若林正春社長は約60人の疎開を受け入れることを決めた。疎開から10日後、学校は空襲で大半が焼失するという、命を救う決断だった。

記念碑は、同校関係者の寄付や同ホテルの協力で建立した。1.6メートルほどの記念碑には、歩行を支える補助具などでホテルの畳や廊下が傷んだことなどを読んだ句「すりきれしホテルの畳慰問柿」などが刻まれている。

同ホテルは大正8年創業で、地元では屋号を付けず「ホテルさん」と親しみを込めて呼ばれる。温泉は湯量豊富で源泉かけ流し。淡くグリーンな湯を湛える浴槽からほのかに香る硫黄臭がいい。

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