23年は「牧野博士の新休日」 高知県、らんまん放送機に全域で博覧会展開
2023年は、高知県が全国から注目を集める年になる。春から始まる連続テレビ小説「らんまん」は高知県が舞台。県出身、近代を代表する植物学者・牧野富太郎博士をモデルに物語が描かれる。“日本植物学の父”を育んだ高知の大自然にスポットが当たり、県はこの機会を生かそうとキャンペーンを展開。「牧野博士の新休日」と題して県全域で博覧会を開き、自然を中心とした高知県観光の魅力をアピールする。牧野博士の故郷高知で物語の世界にどっぷりと浸かろう。
草花の自然観光を前面に
高知県が開く観光博覧会「牧野博士の新休日」は2023年3月25日にスタート。2月4日―3月19日のプレ開催、本会期終了となる24年3月末までの1年間超にわたるロングランで展開する。高知県立牧野植物園(高知市)や牧野博士のふるさとである佐川町、越知町を中心に県内全域の自然スポット、観光素材を絡めて高知の自然・観光に親しんでもらう。
県では定番の観光キャンペーン「リョーマの休日」で19―21年まで自然をフィーチャーするなど、ドラマ放送に備えてきた。今回はさらにドラマの舞台・高知の魅力を県内外にアピールする。
同博では、県立牧野植物園、牧野博士のふるさと・佐川町、牧野博士が研究した横倉山周辺(越知町)を中心的な集客舞台を設定。高知市のこうち旅広場と23年春にリニューアルオープンする桂浜公園(別掲)をインフォメーションとして、県内の牧野博士ゆかりの地や自然スポット「草花体感フィールド」、観光スポットへ送り出すという旅の流れを描く。
メーンの県立牧野植物園は、3千種超の植物が四季折々の美を演出する国内有数の植物園。野生ツツジやケシ、ガンゼキランなど貴重な植物も。23年春には南園に新研究棟もオープン予定でキッズラボ、レストランなどを設ける。
佐川町は牧野博士を生んだ地。生家跡地には「牧野富太郎ふるさと館」が建つ。遺品や直筆の手紙、原稿などを展示している。牧野博士ゆかりの約400種の山野草などが楽しめる牧野公園、23年5月オープンの「まきのさんの道の駅」、酒蔵などが建ち並ぶ城下町も見どころ。
越知町の横倉山は牧野博士が研究を続けた地。「横倉山自然の森博物館」は建築家・安藤忠雄さん設計で、博士の植物スケッチなどを展示。近隣には映画「竜とそばかすの姫」の舞台や博士も採集に訪れた伊尾木洞(安芸市)など県を代表する自然スポットも。
「草花体感フィールド」は、牧野博士が植物採集会などを行い、博士命名のハマアザミも見られる室戸岬(室戸市)、博士が日本初の学名と和名を付けたヤマトグサを発見した名野川(仁淀川町)などゆかりの地へ。博士が長期遠征した「牧野富太郎の道」や夜に咲く「月光桜」(大月町)、ヒメノボタンの里(三原村)も博士が調査した地。「モネの庭」マルモッタン(北川村)も県を代表する庭園だ。
そのほか、博覧会では自然紀行にあわせて県の魅力を味わう旅を提案。高知城や県立坂本龍馬記念館(高知市)など歴史文化、「仁淀ブルー」や四万十川など自然体験、室戸キンメ丼(室戸市)や大川黒牛の牛丼(大川村)など「土佐丼」をはじめとする“食の高知”といった素材で高知旅の楽しさを増幅させる。
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ドラマ「らんまん」は牧野富太郎博士をモデルとした主人公が明治―昭和の激動の時代のなか、草花と向き合い続けた生涯を描く。主人公は神木隆之介さん、ヒロインは浜辺美波さんが演じる。
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