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「あいうえお」発祥地アピール 山代温泉でまちづくり

オブジェや小径、ツアー、謎解き、そして記念日登録

日本語でたぶん最初に習う「あいうえお」。石川県山代温泉は、そのゆかりの地。歴史の変遷を経て今の五十音図は確立されたが、平安後期に五十音図の基礎を示したのは、山代温泉の中心部にある薬王院温泉寺の初代住職、明覚上人。

山代温泉観光協会では、地域の歴史を顕彰しようと「五十音図発祥の地」として活動を展開。地域整備、イベント、記念日の制定など「あいうえおの郷」としてまちづくりを推進し、あいうえお発祥の湯のまち・山代の魅力を全国に発信している。

取り組みは2016年にスタート。五十音図の創作に寄与した明覚上人を前面に打ち出す「あいうえおの郷 にほんご文化の森プロジェクト」を立ち上げ、温泉寺の後方にある薬師山に上人にちなんだ「アイウエオの小径」を早々に整備し、今年3月には温泉寺の山門前にオブジェを新設するなどハード面の魅力を増強してきた。

あいうえおの小径

温泉寺後方の薬師山には
「あいうえおの小径」も

ソフト面でも今年は50音の語呂合わせから5月10日を「五十音図・あいうえおの日」として日本記念日協会から認定、登録。5月7日に開かれた授与式で同観光協会の萬谷正幸会長(瑠璃光)は「山代温泉があいうえお発祥の地であることをもっとアピールし、誘客につなげたい」、加賀市の宮元隆市長も「市を挙げて情報発信したい」と今後の取り組み強化へ抱負を語った。

五十音図・あいうえおの日

「あいうえお」記念日の登録認定式で
(今年5月、左端の宮元市長ら)

そのほか、ガイドツアーを実施してきたほか、外国語表記入りの50音図表やPR動画の作成など多彩な取り組みを展開。山代温泉街を舞台にした謎解きイベント「あ、から始まるぶらり謎解き、消えた記憶と言葉のくすり」も継続して実施しており、個人客のほか旅行会社のツアーでも利用が進む。1セット1800円の謎解きキットを購入し、町中に隠された手がかりを探したり、暗号やパズルを解いていくもので、所要時間は2時間程度。旅の途中に気軽に組み込め、温泉街を楽しめるプログラムとして定着している。

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たちばな四季亭
【山代温泉】
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