島根・「美肌」を見える化しアピール 島根県観光連盟・皆美佳邦会長に聞く
最前線に立って活躍する山陰人にお話を聞く山陰島根特集。先陣を切るのは、島根県観光連盟会長を務める玉造温泉・佳翠苑皆美の皆美佳邦社長だ。
「具体的にわかりやすく」
玉造温泉はかつて56万人の宿泊客数がありましたが、低減傾向にあり近年は50万人台で推移しています。出雲大社の遷宮以降、このような状況になるのは想定内で、減少分はインバウンド客の誘致に力を入れています。
今年は1、2月に雪が降らず天候に支えられたことやゴールデンウイークの10連休、松江で10年に一度開催される日本最大級の船神事「ホーランエンヤ」もあったので、6月まで好調でした。10連休の影響や10月からの消費税増税ということもあり、7、8月の動きは悪く、全体的に国内旅行の立ち上がりが悪いというのが実感です。
具体的なテーマを決めて、それを目標にした取り組みをしていかなくてはならないと思っています。「ニッポン美肌県グランプリ」で島根県が総合1位を獲得していますので「美肌」はこれからの大きな要素になり、これまで以上に活用していく必要があります。
インバウンドに関しても隣県などではアクティブな体験を具体的な形で表現し、多くの外国人観光客が訪れ評価されていますが、島根県でも、もっとわかりやすい体験をアピールしていくことに努めなくてはいけません。アクティブな体験ではなく、和紙の紙漉きといった島根県らしい文化体験のコンテンツづくりを目指すべきだと思います。単に城や神社をまわるといったことではなく、文化を背景とした歴史観のある体験観光であれば、外国人だけではなく日本人にも支持されるのではないでしょうか。
インバウンドの誘致にしても現在はフランスやタイ、韓国、台湾などにアプローチはしていますが、もう少しメーンターゲットを絞って具体的なメッセージを出していくことが今後の課題です。
テーマやキーワードづくりが最優先課題ですが、総論賛成で具体論になると前に進みにくくなってしまいがちなので、まず「美肌」から始めます。美肌といっても実際に美肌かどうかはわかりにくいので、玉造温泉の各旅館に美肌チェッカーを設置し、まち歩きをしながら美肌チェックができる「見える化」を体験していただきます。
玉造は「めのう」というものづくりが行われた地なので、ものづくり=めのうといった体験観光も玉造温泉の魅力を発信する要素だと思います。
とにかく「具体的にわかりやすく」を根幹に取り組んでいきますので、ご期待ください。
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