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姨捨の棚田で着地型旅行 千曲市観光局

「田毎の月」に酔いしれる

ひと目十万本と讃えられるあんずの里や、名月の里と称され姨捨の棚田で知られる千曲市。千曲市観光局では、市内の見どころを組み込んだ着地型旅行をそろえている。

7月初旬の1週間ほど、杏の里であんず狩りができる。果物狩りとしてあんず狩りができるのは日本では千曲市だけだそう。体験者からは「あんずが木になっているのを初めて見た」の声も。あんずは傷みやすく、ジャムやシロップ漬けなどの加工品にした後、出荷されることが多く、加工品は30種類以上に及ぶ。

6月27、28日、7月3、4日の4日間、「あんずの収穫体験&あんずジャム作り体験」が行われる。ランチと戸倉上山田温泉での入浴がセットで6800円。6月中旬
―7月上旬、観光農園やあんずの里観光会館でも同様の体験ができる。

姨捨へは、戸倉上山田温泉発着の「姨捨夜景バスツアー」が人気。棚田越しに、長野市方面まで続く善光寺平の夜景が広がる。7―9月は毎日、4―6月と10―11月は金土曜の週2日、12―3月は土曜日のみ運行している。最少催行人員は4人。ツアーには案内人が同乗する。バスは戸倉上山田温泉を20時ごろに出発。JR姨捨駅や長野自動車道の姨捨サービスエリアから夜景を楽しむ。

芭蕉や一茶など多くの俳人に詠まれた「信州姨捨の棚田」。小さな田んぼ1枚1枚に月が写りこむ様子は「田毎の月」と歌われた。姨捨の棚田は、国の重要文化的景観に選定されているほか、夜景は日本の夜景100選に選ばれている。

信州姨捨の棚田

姨捨から駅舎越しに善光寺平の夜景を望む

また、姨捨駅は「訪ねる価値のある駅」で全国第2位、日本三大車窓にも数えられる。

ツアーの所要時間は約90分。参加料金は、姨捨駅来場記念特別切符や夜景絵はがきが付いて、中学生以上3千円、小学生は1500円。

姨捨へは、観光ガイド付きのナイト・ハイキングもツアー化されている。6、9、10、11月の土曜日の催行で、参加費は大人2500円、小学生1500円。

日没前に登り日没後に下る行程で、開催月によって出発時間が変わる。標高1千メートルほどの地点から、姨捨山頂上まで標高差200メートルほどを歩く。初心者や体力がなくても、安心して参加できる。

頂上では40分ほど滞在し、日没から夜景までの変化をゆっくりと眺める。星空も期待できる。

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