可児市内に10カ所の山城跡 美濃金山城跡やミュージアムへ
ブーム到来、「麒麟がくる」でさらに
明智光秀の大河ドラマ化でスポットが当たった可児市の戦国観光でもうひとつ、今熱いのが「山城」だ。戦国時代、可児には多くの山城が築かれ、現在10カ所の山城跡が残る。全国的な山城ブームのなか、市でもアピールを強化。近年は登城者も増えるなど、注目度は高まっている。
可児の歴史を語るうえで山城は欠かせない。光秀が暮らした明智城跡もそう。昨年11月には、全国の山城所在の自治体やファンが集う「全国山城サミット」の可児大会も開かれ、約2万3千人が集まるなど、一気にその存在感は高まった。登城者に向けて販売した「御城印」は開催当日の午前には完売するほどの人気だったという。
可児の山城のなかの中核が、美濃金山城跡。市北部・兼山にたち、国史跡にも指定されている。三の丸、二の丸と山を登っていくと、二の丸西面の野面積みの石垣が往時の趣きを伝える。発掘調査が進み、虎口、曲輪、米蔵、そして本丸跡などが明らかに。歴史を伝える貴重さと、信長家臣の森氏も治め、森蘭丸も城主を務めた地ということも相まって、多くの人が今日も城を登る。
麓には、可児市の山城めぐりの拠点が。可児市観光交流館には全国の山城の情報が備わり、甲冑の着付け体験やガイドツアーの受け付けも行っている。隣接する可児市戦国山城ミュージアムは2018年オープン。可児の山城の特徴を紹介しているほか、兼山の城下町の魅力も伝えている。
可児市観光協会の可児百莉亜さんは「光秀への注目や山城サミットもあり、美濃金山城跡を訪ねる人の増加を実感しています。遠方からが多いのが特徴ですね」と話している。
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