1300年の歴史を次代へ 山代温泉、旅館・住民一体で取り組む
ひと・街づくりや文化の継承
山代温泉は2025年、開湯1300年を迎えた。725年の行基による発見から歴史を積み重ね、北陸を代表する温泉地として存在を確立。その歴史、実績を次代への受け継ごうと魅力を磨き、地域づくりへの取り組みが進む。山代温泉観光協会では開湯1300年祭実行委員会を組織し、地域の内外に山代の魅力を発信、まちの未来へつなげる事業を展開している。
事業はテーマごとに実施。「ひとづくり」は山代の歴史文化の教育やネットワーク強化、人材発掘を目的に「やましろ街辞典」の発行やイベント「ウェルカム山代」の開催、「山代若者VOICE」と題した世代間ネットワークの構築企画などで「山代愛」を育み、未来の温泉文化を考えた。
「街づくり」は、飲食や物産、宿泊の産業間連携、景観や散策の魅力向上などがテーマ。「なにしろやましろデジタルスタンプラリー」など賑わい創出イベントを開いたほか、山代発祥の「あいうえお」にちなんだ特産品の開発支援や景観向上に取り組み、まち歩きの魅力アップを図った。
「文化の継承」は、総湯・古総湯、明覚上人とあいうえお、九谷焼と魯山人といった山代ならではの文化を未来へつなぐべく、写真展や施設見学会などを開催。「プロモーション」は山代の魅力をアピールしようと情報発信を強化した。

山代温泉の温泉街のシンボル古総湯
そのほか、山代大田楽などのイベント、8月にオープンした「萬松園あいうえおの杜」の開園、開湯1300年記念宿泊プランの造成など地域連携で盛り上げに注力。組織・体制の強化にも取り組み、地域一丸でまちの未来を描く機運醸成を効果的に展開した。
山代温泉観光協会では、対外的な開湯1300年アピールよりも、地域住民への意識改革の要素を強め「ひとづくり委員会が『故郷愛=山代愛を持つ人材を育てる』、文化の継承委員会が『住民には自信と誇りを、観光客には魅力と異日常』と掲げ、住民が山代温泉を訪れた観光客を誇りをもって異日常の魅力で迎えようということ」だと強調。「これまで旅館が主体を担ってきましたが、開湯1300年事業を機に商店や地域の人たちと一緒なって盛り上げる雰囲気になったのは、1300年事業の一番の成果」と話している。
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