“ごまさん夕夜景”体験記 ツアー参加者「夕陽も星空も期待以上」
参加者も感嘆の美しさ
観光庁のインバウンドコンテンツ造成支援事業の一環で、名鉄観光サービス和歌山支店とごまさん夕夜景語らい協議会がタイアップして実施した「標高1350メートルから見る絶景!夕夜景の名所『ごまさん』の夕陽&天の川眺望ガイド付き宿泊プラン」。2023年12月9―10日に行われたツアーに参加し、ごまさんの夕夜景を体験した。
龍神温泉の季楽里龍神に現地集合。貸切バスに乗り換え、道の駅ごまさんスカイタワーで夕陽を観賞、ガイドの案内で星空を観察。その後、季楽里龍神に戻って夕食と「日本三美人の湯」入浴を楽しむという内容。
ごまさんスカイタワーの到着時、空はあいにく雲に覆われていた。展望室での夕陽観賞はむずかしいと思われたが、徐々に雲が切れ夕陽が姿を現してきた。山深い紀伊山地越しに雲と夕陽が織りなす夕景が広がった。
タワーを下りると、龍神村に住む星空観察愛好家の前田哲也さんが待ち構えていた。前田さんから星座早見表の見方や双眼鏡の扱いなどのレクチャーを受ける。観測場所の道の駅の駐車場はまだ明るかったが、前田さんは天体望遠鏡など星空観察を準備。そのうち参加者の1人が「誰が一番星を見つけることができるか競争しよう」と言い出した。すると間もなく薄暮の南の空にまたたく木星が見つかり次々に星が姿を現し始めた。「これだけ多くの星を見たのは初めて」と、大半の参加者が感嘆の声を上げた。
ただ星空を見慣れていない参加者は星の名前が皆目見当がつかない。前田さんはレーザーポインターで星を指し示し、星や星座を教えてくれた。北の空でカシオペア座、西の空ではベガ(織姫星)、アルタイル(彦星)、白鳥座のデネブの一等星を結んだ夏の大三角を肉眼で確認。天の川も美しく見られた。
前田さんから渡された双眼鏡をおうし座方向に向けると、すばる星団が輝きを放っていた。圧巻だったのは、天体望遠鏡を覗いて見た土星。輪もしっかり鮮明に見える。女性参加者の多くは望遠鏡をのぞいた瞬間に「可愛い」と絶賛。大きな空にポツンと浮かぶ小さく愛おしく見えたのだった。木星も天体望遠鏡で観測。木製特有の縞模様と大赤斑が確認でき、3個ほどの衛星も見ることができた。
駐車場には、我々ツアー客以外にも星空観察をしている人たちがいた。話を聞くと、兵庫県から自家用車で来て、星空の写真を撮りに訪れたのだという。「ごまさんの駐車場は、関西の星空愛好家にとって聖地です。時々撮影に来ます」。
前田さんによると、ごまさんは天体観測、星空観察に絶好の立地らしい。標高が1千メートルを超えるため空気が澄んでおり、周囲に人工物がほとんどなく“光害”もないのだという。
ツアーに同行していた協議会事務局の担当者は「地元に住んでいますが、ごまさんからこれだけの星を見ることができることを初めて知りました。もっと多くの住民に伝えないと」と話していた。
ツアー終了後、参加者アンケートでも「夕陽も星空も期待以上に美しかった。また来たい」といったものが多く「せっかくの魅力ある素材なのに告知が行き届いておらず、残念です。情報発信に力を入れるべきだと思います」と回答していた参加者もいた。
和歌山県田辺市龍神村 夕夜景に関するお問い合わせ
ごまさん夕夜景語らい協議会
〒640-8355 和歌山県和歌山市北ノ新地1丁目25 AIG和歌山ビル5F 名鉄観光サービス株式会社和歌山支店内
電話:073-423-4975 FAX:073-423-4980
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