昼・夕・夜で様々な景観―朝日も見られる展望塔 ごまさんスカイタワー支配人・小川直さん
和歌山のてっぺんで商品開発
―ごまさんスカイタワーの開業はいつですか。
1986年、和歌山県出身の松下幸之助氏が地域貢献の一環で建設されたと聞いています。2002年に龍神村へ無償譲渡され、12年には「道の駅 田辺市龍神ごまさんスカイタワー」として登録され、現在に至っています。スカイタワー展望塔の外観は、源平合戦の折、平維盛が護摩木を炊いて平家の生末(いくすえ)を占ったという護摩壇山の史実にちなみ、護摩木を積み上げた独特の形に設計されました。
―標高1306メートルにあるスカイタワー展望室からの景観について教えてください。
展望室からは紀伊山地の山々が360度の景観で見ることができ、四季折々の景色は見応えがあります。特に新緑や紅葉は素晴らしい。東側には大台、大峰の山並み、西側には紀伊水道の島々までが遠望できて、見通しのいい日は四国山脈を眺めることもできます。
変わったところでは、西側にある城ヶ森山の頂上にレーダー雨雪量観測所が見えますが、この観測所は全国1316あるアメダス観測所の一つなんです。上部がちょこんと遠望できるので、お客様からあれは何ですかってよく聞かれます。
和歌山県内で夕陽と朝日を見ることのできる場所は4カ所あるそうですがスカイタワーもその中の一つに入っています。
―夕陽や星空を見たお客様の感想は。
「夕陽の美しさは感動のあまり、涙が出てしまいました。和歌山旅行でいちばん素敵な思い出です」「駐車場からの星空は近畿で一番美しく、星空愛好家にとって和歌山の星空の聖地がここです」といった声をお聞きしたことがあります。
都会の光で星が見えなくなることを「光害」といいますが、暗く美しい夜空を保護・保存する民間団体として国際ダークスカイ協会があります。この協会は2001年から「星空保護区認定制度」を設けて、美しい夜空を守るための活動や教育を行っている地区を「星空保護区」として認定しているんです。田辺市龍神村として認定を受け、星空が美しいごまさんスカイタワーであることを訴えていけるよう取り組みを始めようと思っているところです。
―スカイタワーに作詞家の及川眠子さんの図書室が設けてありますね。
及川さんは和歌山県出身で、龍神村を気にいってくださって2021年秋、株式会社及川眠子事務所の所在地をごまさんスカイタワーに登記し移転していただきました。3千冊の本と作詞などで受賞されたトロフィーなどが展示されています。
―今後については。
施設は古く不便な場所ではありますが、だからこそ存続させたい。そのためにも変化を恐れず様々なことに挑戦したいと思っています。春から秋までしか営業期間はありませんが、人材をしっかり確保できるのなら、今回のモニターツアーのような夕陽から星空を楽しんでいただける仕組みを考えていきたい。
標高の高さから和歌山のてっぺんにこだわっていて「てっぺんで村おこし」をキャッチフレーズに、県内の素材を使って商品化を進めています。すでに「ごまごまソフトクリーム」は名物ですし県内の会社と作った土産として「和歌山のあられ」があります。今後も県内の素材にこだわった土産の開発にも力をいれていきたいですね。
和歌山県田辺市龍神村 夕夜景に関するお問い合わせ
ごまさん夕夜景語らい協議会
〒640-8355 和歌山県和歌山市北ノ新地1丁目25 AIG和歌山ビル5F 名鉄観光サービス株式会社和歌山支店内
電話:073-423-4975 FAX:073-423-4980
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