日本最古の温泉かつ新しい価値 道後温泉2050ビジョンを策定
滞在・湯治型へ進化図る
愛媛県松山市道後地区の旅館関係者や地元企業、住民らでつくる道後温泉誇れるまちづくり推進協議会は3月、2050年のまちづくりの指針案となる「道後温泉2050ビジョン」を策定した。地域ブランディングの確立や魅力増強などの策を地域で共有し、50年に向けて「日本最古の温泉」であるとともに、新しい価値を提供し続けていく。
ビジョンでは50年の数値目標として、年間宿泊者数を80万人、外国人観光客の割合を50%と設定。年間宿泊者数は現在の状態を今後人口減少が進む中でも維持することが求められる。外国人観光客は19年で5%。全国各地がインバウンド取り込みに躍起になる現況にあって大きな飛躍が必要となる。
これら目標達成に向け、道後温泉の歴史文化を中心とした魅力を観光客に伝えるブランディング、マーケティングが必須と判断。歴史・文化ストーリーを軸とした地域ブランディングを実現するために歴史文化資源の顕在化を図り、回遊性を向上させ、滞在・湯治型温泉地へ進化させることをビジョンではうたっている。
重点プロジェクトとして、道後温泉駅前の観光会館を再整備し、道後に関連する古文書や資料を展示する「道後温泉歴史ミュージアム」を設置。「日本最古の温泉」という歴史があることを知ってもらい、観光案内所と一体的に運営し道後の歴史文化を楽しむ“まちの入口”としての機能をもたせる。
また、道後として4カ所の目の外湯となる「道後斎戒沐浴の湯」も整備する。湯水で心身を清める「斎戒」を体験できる場として、斉明天皇斎戒沐浴のゆかりの地である宝厳寺付近に建設する計画だ。沐浴・入浴以外にもプライベート空間での入浴が楽しめる内容にすることで欧米をはじめインバウンドのニーズにも応える。
そのほか、デジタル技術の活用や旅館の生産性向上など温泉地の運営力の底上げにも注力。人材確保や防災、脱炭素への対応など持続可能な観光地づくりの観点も盛り込み、未来へのまちの継承を図る。
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